2022年からドライバーとチーム代表を兼任する小林可夢偉が“ホーム”富士で魅せた。9月10日、TOYOTA GAZOO Racingは、富士スピードウェイで行われたWEC世界耐久選手権第5戦富士の予選に臨み、可夢偉駆る7号車トヨタGR010ハイブリッドがポールポジションを獲得。また、ブレンドン・ハートレーが予選アタックを担当した8号車トヨタGR010ハイブリッドも2番手グリッドを確保し、2台でフロントロウを独占してみせた。

 3年ぶりのWEC開催となった富士スピードウェイに集結した多くの母国ファンの見守る中で行われた予選で、トヨタチームは6月のル・マン以来今季2度目、富士では通算4度目となるポールポジションを獲得した。

 11日(日)に行われる決勝レースをもっとも有利な場所からスタートすることになった7号車(マイク・コンウェイ/可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)は、土曜日の15時から10分間という短い時間で争われた予選で可夢偉がコクピットに収まり、序盤のアタックで全体ベストとなる1分29秒234を記録する。

 これに対して姉妹車の8号車(セバスチャン・ブエミ/ハートレー/平川亮組)に乗り込んだハートレーも、2度のアタックで1分29秒254まで肉薄するも可夢偉のタイムには100分の2秒届かず。また、ライバルであるアルピーヌや2台のプジョーは8号車のタイムを上回ることができなかったことから、トヨタの2台がグリッド最前列を占めることとなった。富士での予選ワン・ツーはチーム初。

 なお、このポールポジション獲得により、TOYOTA GAZOO Racingはマニュファクチャラーズポイントで貴重な1ポイントを追加し、アルピーヌ・エルフ・チームと競り合うタイトル争いでのリードを16ポイントへと拡げている。

「我々のホームコースである富士で、母国のファンの皆さまが見ている前での予選ワン・ツーは素晴らしい結果だ。僕と可夢偉との差は非常に僅差で、100分の2秒ほどしかなかった」と語るのは、8号車の予選アタッカーを担当したハートレー。

「僕のアタックラップは完璧とは言えなかったが、可夢偉も同じ状況だったことはわかっている。とても難しい路面で、各所ですぐコンマ1秒単位のロスをしてしまう状況だった」

「チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれたが、明日は簡単にはいかないだろう。(タイトルを争う)アルピーヌが非常に僅差のタイムを出しており、プジョーの2台もそれほど離れていない。決勝レースも厳しい戦いになるとは思うが、幸いなことに我々のGR010ハイブリッドはここ富士に合っている。それに、良いポジションからスタートすることができる」

 予選最速タイムを記録し見事、決勝レースを先頭でスタートする権利を獲得した可夢偉は、「母国のレースでポールポジションを獲得でき、最高の気分です」とコメント。

「私のアタックラップでは、まだ少し改善の余地もありましたが、ポール獲得には充分でした。GR010ハイブリッドがここ富士でも速いこと、そのパフォーマンスを示すことができてとてもうれしいです」

「ル・マンが終わった後、チームは富士での勝利を次の目標としてハードワークを続け、そのおかけで今日の結果につながったと思います。ハイパーカーにとって初めてとなる、ここ富士でのアタックは大きな挑戦でしたが、それだけにチーム全員の尽力に感謝します」

「このレースウイークでは、今日の時点でも信じられないほど多くのファンの皆さまが訪れてくれていて、明日もたくさんの観客やゲストの方が来てくれると思います。決勝レースでも、来てくださった皆さまと勝利を祝うべく全力を尽くします」

 残り2戦となった2022年シーズンのWEC終盤戦。タイトル争いにおいて重要な意味を持つレースとなる第5戦富士6時間レースの決勝は明日11日(日)の11時にスタートが切られる。