現地時間9月10日、2022年FIA F2第13戦モンツァのスプリントレース(決勝レース1)がイタリアのモンツァ・サーキットで開催され、ユーリ・ビップス(ハイテックGP)が今季初優勝を飾った。佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)は11位、ホンダ&レッドブル育成の岩佐歩夢(ダムス)は16位となった。

 また、このレースでリタイアに終わったフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)が、今季3レースを残すなか、2022年シーズンFIA F2ドライバーズタイトルを獲得。FIA F2初のブラジル人王者が誕生した。

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 第13戦の決勝レース1のグリッドは、9日に行われた予選トップ10のリバースグリッドで決定され、予選で10番手タイムを記録したメルセデス育成のフレデリック・ベスティ(ARTグランプリ)がポールシッターとなった。フロントロウ2番グリッドにはウイリアムズ育成のローガン・サージェント(カーリン)が並んだ。

 セカンドロウ3番グリッドにビップス、そして4番グリッドに岩佐、3列目5番グリッドにレッドブル育成のユアン・ダルバラ(プレマ・レーシング)、そして6番グリッドにリチャード・フェルシュフォー(トライデント)が続き、佐藤は15番手から13レースぶりのポイント獲得を目指す。

 現地時間18時(日本時間11日1時)。気温27.7度、路面温度37.4度というドライコンディションのもと、21周の決勝レース1はフォーメーションラップを迎えた。

 好スタートを決めた岩佐が3番手に浮上し、第1シケインを通過。後方では、一方、後方ではタチアナ・カルデロン(チャロウズ・レーシング・システム)とオリ・コルドウェル(カンポス・レーシング)の2台が第1シケイン進入で接触し、マシンを止めた。

 さらに、このレース終了時点でタイトル獲得の可能性があるドルゴヴィッチが、第2シケインでアムーリ・コルデール(ファン・アメルスフォールト・レーシング)と接触し、右フロント足回りを破損。ピットへ戻り、ここでレースを終えることとなった。

 このアクシデントによりセーフティカー(SC)が導入されると、ベスティ、ビップス、岩佐、ダルバラ、サージェントのオーダーで4周目にリスタートを迎えた。リスタートのホームストレートでベスティのスリップを使ったビップスが第1シケインでベスティのインに飛び込むと、立ち上がりでトップに浮上する。

 一方、9位以内に入らなければ、タイトルのチャンスを失うランキング2番手のテオ・プルシェール(ARTグランプリ)は14番手スタートから1台1台オーバーテイク。5周目には11番手に浮上。逆転タイトルに向けて望みを繋ぐ戦いを繰り広げる。

 トップに浮上したビップスは1分34秒前半のペースで2番手ベスティとのギャップを着々と広げにかかる。岩佐はベスティの後方1秒以内で周回を重ねるも、テール・トゥ・ノーズで4番手サージェント、そして5番手ダルバラが続く。

 9周目の第1シケイン進入でダルバラがサージェントをかわし、4番手に浮上。続いてダルバラは3番手岩佐に急接近。ベスティに2秒のギャップを開けられた岩佐はDRSを使用できず、ペースが上がらない。続く10周目の第1シケイン進入でダルバラが岩佐をアウト側からかわし、岩佐は4番手に後退する。

 さらに、11周目、またも第1シケイン進入でサージェントが岩佐を軽々とオーバーテイク。これで岩佐は5番手に後退。好スタートから一転、レースペースに悩まされる岩佐は苦しいレース展開を強いられる。

 上位勢が1分34秒0〜1分34秒4というペースのなか、岩佐は1分34秒後半というペースでの周回が続いた。これで岩佐を先頭に後続が数珠繋ぎに。踏ん張りを見せる岩佐だったが、14周目にフェルシュフォーに迫られるなか、第1シケインでオーバーラン。一旦は5番手を守るも、翌15周にフェルシュフォーかわされ6番手に後退する。

 一方、14周目の同じく第1シケインでプルシェールにミスがあったか、17番手に後退。これで逆転タイトル獲得のチャンスが遠のいてしまうことに。

 レース終盤を迎えると、岩佐のペースは1分35〜36秒まで落ち、16周目の第1シケインでマーカス・アームストロング(ハイテックGP)に、そして最終クルバ・アルボレート(旧称:パラボリカ)でジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)に、そして17周目の第1シケインでリアム・ローソン(カーリン)にかわされて9番手に後退する。

 岩佐は優勝争いから一転し、ポイント圏内を守れるかという戦いとなった。しかし、18周目の第1シケインでデビット・ベックマン(ファン・アメルスフォールト・レーシング)とサイド・バイ・サイドとなると、またもコースオフ。これで11番手に後退する。そんななか、幾度となく第1シケインでコースオフを喫する岩佐に対し、5秒のタイムペナルティが課せられることに。

 一方、15番手スタートから粘り強い走りを見せていた佐藤が20周目に岩佐をかわし、11番手に浮上する。

 21周目、リスタートの蹴り出しから首位を守り切ったビップスが今季初優勝を飾った。2位にベスティ、3位にダルバラが続いた。

 一方、シリーズタイトル争いは、プルシェールが17番手でチェッカー、ノーポイントとなったことで、今季残り3レースを残し、リタイアに終わったドルゴヴィッチの2022年FIA F2ドライバーズタイトル獲得が決定した。

 日本勢の佐藤は入賞まで一歩届かずの11位でチェッカー。岩佐は5秒のタイムペナルティが反映され16位となったが、ランキング6位をキープしている。

 続く、FIA F2第13戦モンツァのフィーチャーレース(決勝レース2)は11日の日本時間17時05分(現地時間10時05分)から行われ、岩佐は7番手から、佐藤は15番手からスタートを迎える。

■FIA F2第13戦モンツァ スプリントレース(決勝レース1)暫定結果
Pos.No.DriverTeamTime/Gap18J.ビップスハイテックGP21Laps29F.ベスティARTグランプリ1.03532J.ダルバラプレマ・レーシング7.68446L.サージェントカーリン9.022520R.フェルシュフォートライデント9.46265L.ローソンカーリン13.12973J.ドゥーハンビルトゥジ・レーシング13.306824D.ベックマンファン・アメルスフォールト・レーシング14.39191D.ハウガープレマ・レーシング14.723107M.アームストロングハイテックGP17.621114佐藤万璃音ビルトゥジ・レーシング19.1951222E.フィッティパルディチャロウズ・レーシング・システム22.6041316L.ギオットダムス24.1861421C.ウィリアムズトライデント24.6871525A.コルデールファン・アメルスフォールト・レーシング25.9071617岩佐歩夢ダムス28.1551710T.プルシェールARTグランプリ30.385-15R.ボシュングカンポス・レーシング14Laps-12C.ノバラックMPモータースポーツ14Laps-11F.ドルゴヴィッチMPモータースポーツ20Laps-14O.コルドウェルカンポス・レーシング21Laps-23T.カルデロンチャロウズ・レーシング・システム21Laps