「ピエール(・ガスリー)が堅実な走りでポイントを獲得できたのはよかった。ユウキ(角田裕毅)については、グリッドペナルティのために、今週末見せていた好調な走りをポイントにつなげられなかったことが悔やまれる」

 ガスリーが8位入賞を果たした一方で、チームメイトの角田が14位に終わったF1イタリアGPの決勝レース後、アルファタウリのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは、そう語った。

 なぜ角田は入賞することができなかったのか。それは、エギントンが言うように、最後尾スタートというグリッドペナルティに尽きる。というのも、イタリアGPでの角田には、ガスリーとほぼ互角のスピードがあったからだ。そのことは、土曜日の予選のQ1で100分の1秒差だったことでもわかる。

 ガスリーはQ2を10番手で通過したから、もし角田がQ2でアタックしていたら、Q3に進出していたかもしれない。仮に角田がQ2で11番手か12番手に終わっても、上位陣にグリッドペナルティのドライバーが多数いたので、前戦オランダGPで科された10グリッド降格以外に、パワーユニット交換をしていなければ、最後尾スタートではなかったはずだ。

 ただし、角田はレース後に、こう語っている。

「ハードタイヤでのペースがよくなかったので、たとえ別の戦略を採っていても、結果は同じだったと思います」

 確かにスタートで履いたミディアムタイヤでのペースに比べると、ピットストップ後のハードタイヤのペースはよくないが、かといって前を走るドライバーたちと比べると、決して悪かったわけではない。たとえば、39周目の角田のラップタイムは9位入賞を果たしたニック・デ・フリース(ウイリアムズ)や10位に入賞した周冠宇(アルファロメオ)よりも速かった。

 つまり、角田のハードタイヤのペースはオーバーテイクできるほどの速くなかっただけで、もし前方のグリッドからスタートしていたら、この日、入賞していたドライバーたちが角田を抜きあぐねていたかもしれない。

 確かにモンツァは比較的オーバーテイクが可能なサーキットだが、戦略的に1ストップが主流となるため、意外とオーバーテイクが難しい。今週末のアルファタウリのペースを考慮すると、パワーユニット交換をせずに戦ってもよかったのではないかと考えたくなる。