1992年の創業から2022年で創立30周年を迎えるイタリアのスーパーカーメーカー『パガーニ』は、新型モデルとなる『Utopia(ユートピア)』を9月12日にミラノで公開した。

 ゾンダ、ウアイラといった独自のスーパーカーを誕生させ、その名を世界に知らしめたパガーニ。ゾンダの“C8プロジェクト”、アクティブ・エアロダイナミクスとカーボチタンボディを採用したウアイラの“C9プロジェクト”に続くパガーニ3番目のモデル“コードネームC10”として、新型ユートピアが登場した。

 これまでのパガーニのスーパーカーから影響を受けているというユートピアのエクステリアは、流れるような曲線的なシェイプとされ、丸みを帯びたアッパーエッジを持つフロントガラスから、ウイングやボンネットのディテールまで、その柔らかな輪郭はパガーニの新しい表情を生み出している。

 カーボンとチタンを組み合わせた“カーボタニウム”モノコックボディの下には、メルセデスAMG製の6.0リッターV型12気筒ツインターボエンジンを搭載。そのパワーは、エクストラック製7速マニュアルトランスミッションまたは“エレクトロメカニカルディファレンシャル”付きのミッションを経由してリヤタイヤに送られる。

 カーボンファイバーや軽量素材を多用したユートピアの車重はわずか1280kgに収められ、ウイングなどの空力装置がほとんどないにもかかわらず、その機能を全体の形状として組み込んでおり、空力パーツに頼ることなく、デザインによってより大きなダウンフォースと空気抵抗の低減を実現したという。

 フロントグリルのラジエーター前方のウイングレットに加え、ルーフとリヤにはエンジンルームに空気を取り込むエアインテークなど、全体的なデザインは先代のウアイラに似ているが、“ゾンタF”を彷彿とさせる縦置きのリヤライトも特徴的だ。

“彫刻でありながら座ることができる”ユートピアのインテリアは、モダンでもレトロでもないタイムレスなデザインとされ、ドライバーの前にある最小限のディスプレイ以外にスクリーンはない。すべての計器は純粋なアナログとされ、ダイヤルのひとつひとつが、まるで腕時計のムーブメントのようにメカニズムの一部をさりげなく披露している。

 この新型スーパーカーであるユートピアは99台限定生産となるが“愛好家”たちに割り当てられ、すでに完売している。新型ユートピアの登場に、パガーニ創設者であるオラチオ・パガーニは以下のように語っている。

「4000枚を超えるスケッチ、10のスケールモデル、風洞用模型、1/1スケールモデル、数え切れないほどのアイデアとリサーチ、そして実験を繰り返し、完璧な8台のプロトタイプ(試作品)が完成した。これらは、タイムレスで最先端技術を駆使し、チームが6年にわたり、情熱と努力を積み重ねた賜物だ」