終盤戦に突入する2022年スーパーGT第6戦、スポーツランドSUGOでのGT500クラス公式予選は、19号車WedsSport ADVAN GR Supraの阪口晴南が最終コーナーで他車に引っかかるという思わぬ事態に陥ったにも関わらず、コースレコード更新でのポールポジションを獲得。自身のキャリア通算4度目、そしてTGR TEAM WedsSport BANDOHにとっても、2022年シーズンで4回目の最速グリッドとなった。

 シーズンも残すは3戦。2週間後に続く第7戦オートポリスからは、競技規則により戦績に応じて課されるサクセスウエイト(SW)が半減、そして最終戦もてぎではノーウエイト勝負となることから、ここSUGOが年間で最大重量を搭載しての1戦となる。

 そのうえでニッサン、ホンダの各陣営も年間運営で許された2基目のエンジンを投入し、9時25分から開始された公式練習ではそのキャリブレーションも兼ねて、新スペックの感触を確かめることに。

 GT300クラスとの混走時間帯こそ、36号車au TOM'S GR Supraや19号車WedsSport ADVAN GR Supraなど、前戦鈴鹿で2基目を先行投入したトヨタ陣営がタイムボードの上位でセッションを進めたが、11時ちょうどからのクラス専有走行になると状況は一変。

 64号車Modulo NSX-GT(SW0kg)、16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(SW11kg)と、ダンロップタイヤを装着する2台のNSX-GTが1分10秒台前半のタイムで1-2を決め、その背後3番手には23号車MOTUL AUTECH Z(SW44kg)、24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z(SW37kg)と続く結果に。やはり相対的にウエイトが軽めの車両が上位に進出してくる。

 午前は薄曇りから時折晴れ間が覗くコンディションで、路面温度もセッションを通じて30度前後で推移したことから、14時30分の予選開始時点でどのような気象条件になるか。決勝はアクシデントを含め、荒れた展開が想定されながらも『狭くて、抜けない』コースを前に、まずは土曜予選でのグリッド位置が週末に向けての重要な指標となる。

■Q1:Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTがトップ通過。au TOM’S GR Supraはまさかのノータイム
 ホームストレート上では、台風の影響を感じさせる湿度85%の強い向かい風が吹くなか、GT300クラスの組み分けQ1開始時点で気温は26度、路面温度も31度と、公式練習からほぼ横ばいの状況に。

 15時を3分ほど回ってピットレーン出口がオープンになると、1分半ほど経過で37号車KeePer TOM'S GR Supra宮田莉朋、36号車auの坪井翔のTOM'S勢からコースへ向かい、約1周遅れで8号車ARTA NSX-GT、17号車Astemo NSX-GTを最後に全15台がピットを後にする。

 すると36号車のau坪井はアウトインでまさかのピットロードへ向かい、そのままガレージにクルマを収める緊急事態となる。坪井は残り4分のところで再びコースへ飛び出していったものの、やはり不具合の解消はならずだったか2度目のガレージインとなり、まさかのノータイムに終わってしまう。

 一方、トラック上ではTOM'S勢の背後で早めのウォームアップを進めていた3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zの高星明誠が、自身4周目で1分10秒584とし、これがライバルのターゲットとなる。

 するとまずはピット待機組だったホンダ陣営から、64号車Modulo大津弘樹と17号車Astemo塚越広大が、ともに3周目で首位タイムを更新。大津は1分09秒台に入っていく。

 早めのコースインで入念な温めを行ったトヨタ陣営も、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraの関口雄飛、38号車ZENT CERUMO GR Supra石浦宏明が立て続けに2番手へ飛び込んでくるが、わずかに大津のタイムには届かない。

 そしてチェッカーラップでラストアタックに入った16号車Red Bull大湯都史樹が、計測4周目で1分09秒660のコースレコードを叩き出し、これでQ1トップタイムを確定。2番手の64号車とともに午前の観測どおりダンロップ勢が1-2での通過を決め、2台のGRスープラを挟み、午前中は多くの作業時間を費やした100号車STANLEY NSX-GTが5番手。以下、23号車MOTUL、19号車WedsSport、そして17号車AstemoがQ2進出を決めている。

■Q2:WedsSport ADVAN GR Supraが他車に引っかかりながらもコースレコード更新
 GT300のQ2を挟み15時41分開始となったQ2は、1コーナー寄りのピットに位置する23号車MOTUL松田次生が、セッション開始1分半ほどを経過したところで最初にピットアウト。そこから間隔を明けて3台のトヨタ勢が続き、4台を残すホンダは64号車Modulo伊沢拓也は残り6分を切ったところで最後にコースへと向かう。

 すると待機組だった17号車Astemoの松下信治が、計測3周目で1分10秒268で首位に。これに対し、先行組だった39号車DENSO中山雄一が続く周回で1分10秒297を記録するものの、惜しくもトップには届かない。

 残り2分を切って各車がラストアタックへ向かうと、23号車MOTUL松田が1分10秒049で首位を奪取。さらにその背後では、SPコーナーで飛び出した64号車Moduloに最終コーナーで行く手を阻まれながらも、19号車WedsSport阪口晴南が1分09秒627へとタイムを縮め、前走車に引っ掛かりながらのコースレコード更新をマークしてみせる。

 その傍らで、自身4周目に1分10秒044、続くチェッカーラップで1分10秒005と自己ベストを叩き出した38号車ZENT CERUMO立川祐路だったが、惜しくも2番手と逆転での最多ポールポジション獲得記録更新はならず。

 19号車WedsSport ADVAN GR Supraはこれで今季4度目の最前列グリッドとなり、トヨタ陣営がフロントロウを固めるとともに、SUGOでのホンダ陣営の連続ポール獲得記録を阻止。23号車MOTUL AUTECH Zは4グリッド降格が決まっているため、2列目には100号車STANLEY NSX-GTと17号車Astemo NSX-GTが並ぶことに。

 明日の決勝に向けては、東北地方への台風の影響は限定的と見られるだけに、スタートからはドライ勝負の幕が上がりそうだ。