フェラーリF1のチーム代表マッティア・ビノットは、規定数を超えたパワーユニットを使用した際のペナルティをグリッドに反映させるやり方を、より明確にすべきだと主張、さらにはパワーユニットの使用基数制限が厳しすぎるとも指摘した。

 現在の規則では、シーズン中に使用できるパワーユニットは、ICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kは3基、エナジーストア、コントロールエレクトロニクスは2基、エキゾーストシステムは8基に制限されており、それを超えるとグリッド降格ペナルティを受ける。F1の開催数は増加しつつあり、今年は22戦、2023年には24戦が行われる。

 F1イタリアGPでは9人のドライバーがパワーユニットのエレメント交換を行ったが、全員のペナルティをグリッドに反映するやり方が明確に規定されていないため、FIAスチュワードが暫定グリッドを発表するまでに数時間を要した。ビノットは、チームのためにもファンのためにも、グリッドペナルティの適用方法をより明確にシンプルにすべきだと主張している。ビノットはまた、現在のカレンダーで制限基数が3基というのは少なすぎるとも述べた。

「(グリッドを発表するまでに)あれほど時間がかかったのは、いくつかの異なる解釈があるためであり、レギュレーションが十分に明確でないためだ」とビノット。

「今後に向けて対処すべき問題だ。ペナルティに基づいてグリッドポジションをどのように決めるかという問題はもちろんそうだが、ペナルティの数が多すぎることも問題だと思う」

「予選でポールポジションを獲得したマシンが、グリッドペナルティによって、日曜にポールポジションにつかないというのは、ファンにとっては理解が難しいことだ。また、ドライバーが1シーズンに使えるPUが3基というのは、我々が達成したことを考慮すると少なすぎるかもしれない。来シーズン以降に向けて検討し直す必要があるだろう」

 アストンマーティンF1チーム代表マイク・クラックも、よりシンプルなシステムを検討する必要があると語った。

「システムが複雑すぎて、観客が理解するのは難しいと思う」とクラックはイタリアGPの週末にメディアに対して話した。

「私もそうだ。(発表を)待ち続けて、皆が『スタートポジションはどこになるのか』を推測していた。グリッドの発表はかなり遅れたと思う」

「マシンが本来の位置からスタートしないことは、ファンにとって面白いことかもしれない。だがこれほどまでに複雑である必要があるだろうか。もっとシンプルにできるはずだ」

 エンジンペナルティを、グリッド降格ではなく、チームに対してペナルティポイントを科すという形にした方がよいのではないかという意見も出ているが、メルセデスF1代表トト・ウォルフは、その案には否定的な考えを示している。ただ、ペナルティのグリッドへの割り当て方法をシンプルにすべきであるという意見には同意している。

「予選エンジンを使ったり、毎戦新しいエンジンを投入したりということを避けたいから、グリッドペナルティがある。コンストラクターズ選手権においてチームにペナルティポイントを科すという提案もあるが、それでは問題は解決しない。ドライバーズタイトルを狙えるドライバーにエンジンを投入し続けることになるからだ」とウォルフは述べた。

「ただ、(エンジンペナルティ規則を)整理する必要はある。来年に向けて全会一致で決めることもできるし、それが理にかなっている。全員が膝を突き合わせて、『混乱を避けるために、整理するにはどうしたらいいのか』と話し合うのは、意味のあることだ」