ウイリアムズF1のチーム代表であるヨースト・カピートは、ニコラス・ラティフィについて、昨年ヤス・マリーナで開催された最終戦アブダビGPでクラッシュしたことが、彼に永続的な影響を与えてきたと考えている。

 アブダビGPのレース終盤におけるラティフィのクラッシュが直接的にセーフティカーと手順の誤りを引き起こし、マックス・フェルスタッペンがルイス・ハミルトンを抑えて最終ラップで世界タイトルを獲得することになった。しかし劇的なレースの後、何日も何週間も、ラティフィは彼をハミルトンの敗北原因と考える人々からソーシャルメディア上で誹謗中傷を受けた。ラティフィはオンライン上の誹謗中傷が殺害予告にまで発展したため、自身で警備を雇わざるを得なかった。

 ウイリアムズは内々にラティフィにサポートを申し出たが、ラティフィの状況が悪化することに懸念を抱き、この件について公に発言することを避けた。

「彼に自信を与え続けなければならなかった」とカピートはポッドキャスト『The High Performance』に語った。

「我々は何も間違いはなかったと言った。すべては順調だが、シーズン終盤だったので、それまでは非常に難しいものだった」

「彼はここに毎日いるわけではなかった。我々は干渉しすぎないようにした。何が起きたか、何が起きているところなのか分かっていたからだ」

「彼は自分のソーシャルメディアをオフにしていた。我々が干渉しすぎるとかえって状況を悪化させることになると思った。それは誰もが自分で乗り越えなければならないことだ。我々のサポートがあることを彼は十分に分かっていたし、彼が何も間違ったことをしていないと完全に確信していた」

 2022年シーズンを前に、ラティフィはアブダビでのレースから立ち直ったと語った。だがラティフィは厳しいシーズンを過ごしている。グリッド上では、チャンピオンシップポイントを獲得していない唯一のドライバーだ。そのため、ウイリアムズのシートを失うのではないかと言われている。

 カピートは、ラティフィの不振のシーズンと、昨年のアブダビでの出来事は直接的な関係があると考えている。

「もちろんクラッシュは起きるべきではなかったが、レースをしていればクラッシュは起きるものだ」とカピートは述べた。

「そして我々は決してクラッシュしたことでドライバーを責めない。クラッシュは起き得るものなのだ。そうでなければ、クラッシュをしたくないからと家にいるしかなくなる」

「それが今シーズンに彼が競争力を発揮するのにかなりの時間がかかった一因だろう。その後の彼の走行に影響があったのは確かだと思う。私はそう確信している」

「そのことは理解できる。だから我々はシーズンを通して彼に自信とサポートを与えたし、彼は立ち直ると分かっている」