9月28日、日産自動車/日産モータースポーツ&カスタマイジング(NMC)はYoutube上で新たなカスタマーレーシングカー『ニッサンZ GT4』をワールドプレミアした。GT4カテゴリーに参加が可能で、2023年から車両供給がスタートする。

 日本でもフェアレディZとして市販車の販売がスタートし、今季のスポーツカーマーケットのなかで最も注目を浴びる存在となっているRZ34。そのモータースポーツでの可能性を探るべく、2022年のスーパー耐久第2戦NAPAC富士SUPER TEC 24時間レースから、GT4を使うST-Zと近いスピードをもつ『ニッサンZ・レーシングコンセプト』がST-Qクラスに登場し、レースを戦うごとに改良が重ねられていた。

 そんなニッサンZはすでにスーパーGT GT500クラスのベース車両としても採用されているが、より市販車に近いカテゴリーとして、GT4カテゴリーが選ばれた。GT4はSROモータースポーツ・グループとFIA国際自動車連盟が設定するカスタマーレーシングカーのクラスのひとつで、GT3よりも改造範囲が狭く、コストもリーズナブル。近年はヨーロッパやアジアはもちろん、Zの人気が高いアメリカでも急拡大している。

 この日8時からYoutube上でスタートしたワールドプレミアでは、アシュワニ・グプタ日産自動車COOが、これまでのフェアレディZ/Zのレース参戦の歴史を紹介。「ニッサンにとってモータースポーツとは、私たちの飽くなき情熱と比類なき専門性を表現するものです。そして、『Z』はダイナミックなドライビングとパワートレインでドライバーを魅了するエキサイティングなスポーツカーとしての地位を維持し続けています」とZ/フェアレディZがレースに参戦する意義を語った。

「このGT4カテゴリーに対応する『Z』が、50年以上にわたるニッサン『Z』の速さの伝説に、新たな一章を刻むことになると確信しています」

 日産モータースポーツ&カスタマイジングのニスモ・レーシング事業部が開発したニッサンZ GT4は、ベースとなるニッサンZの素性の良さを活かし、走行性能、安全性、耐久性、操作性を高次元でバランスさせた。

 また、富士24時間にテスト参戦した車両をベースに改良を重ね、今季スーパー耐久ST-Qクラスでもすでにプロとジェントルマンの組み合わせで参戦していたように、プロドライバーからジェントルマンドライバーまで、幅広いレベルのドライバーに総合的に満足してもらえるパフォーマンスを実現している。

 開発のポイントとして、ニスモはVR30DDTTエンジンの素性の良さを活かしたエンジンチューニング、レース用に最適化したシャシーとサスペンション、レギュレーションの範囲内で最大限の性能向上を図った空力性能、居住性、操作性を最適化したコクピットを挙げている。

 仕様等の詳細は、11月1日〜4日にアメリカで開催されるSEMAショーで発表予定だ。なお、早くも車両供給は2023年シーズンから開始する予定だという。日本ではスーパー耐久ST-Zクラス、ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSのGT4クラスで使用が可能だ。メルセデスAMG GT4やアウディR8 LMS、トヨタGRスープラGT4といった既存の車両に加え、発表済みのマクラーレン・アルトゥーラGT4やBMW M4 GT4などと争う存在となる。