角田裕毅とアルファタウリにとって、F1第21戦ブラジルGP初日の天候はあまり得意なコンディションではなかった。そのコンディションとは、濡れた路面から徐々に乾き出してドライタイヤでアタックするという状況だ。

 この日のインテルラゴスは予選直前に雨が降ったために、Q1開始時のコンディションはダンプ(半乾き)だった。そのため、Q1のセッション序盤は全車インターミディエイト(雨用と晴れ用の中間)タイヤでのアタックとなった。昨年はインターミディエイトに苦しんでいたアルファタウリだが、今シーズンはその苦手意識もかなり克服し、似たようなコンディションで行われた第17戦シンガポールGPの予選ではQ3に進出していた。

 しかし、シンガポールGPでは路面が乾き出したのがQ3だったのに対して、今回のブラジルGPではQ1の途中から乾き出した。この状況で賭けに出たのがチームメイトのピエール・ガスリーだった。

 一方、角田は2セット目のタイヤもインターミディエイトにした。アルファタウリのマシンは路面のグリップ力が低いコンデションに弱点を抱えており、乾き始めた路面をドライタイヤで走るという状況が苦手だからだ。

 ガスリーも1回目のアタックではコーナーリングが安定していなかった。ところが、その直後から路面が急激に乾き出し、ガスリーのラップタイムが急上昇。一時、トップタイムをマークする。さすがに、これを見たライバル勢は一斉にドライタイヤに交換。角田もピットインしてドライタイヤで再びタイムアタックを開始した。

 だが、路面のグリップ力が低いコンデションに弱点を抱えているため、角田は十分にタイヤに熱を入れることができないまま、18分間のセッションが終了。角田にとって2度目のブラジルGPでの予選は19番手に終わった。

 これに対して、いち早くドライタイヤに交換するという賭けに出たガスリーは、だれよりもタイヤのウォームアップにかける時間を持っていたため、10番手でQ1を通過した。

 しかしQ2ではセッション後半に小雨がパラつき、ガスリーもタイヤへの熱入れに苦労し、12番手に終わった。

 路面がダンプの状態のときに装着するドライタイヤの使い方について、アルファタウリはチームとしてもう少し学ばなければならないのかもしれない。