11月12日、WRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』の競技3日目が、愛知県豊田市を中心に開催され、ヒョンデ・シェル・モビスのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合首位に浮上した。

 前日のデイ2は、車両火災や相次ぐクラッシュ、一般車の侵入など波乱に満ちた1日となったが、12日(土)デイ3は比較的落ち着いた展開に。その中でカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)のアクシデント、ヌービルの逆転がドラマの代表に挙げられる。

 ロバンペラは今朝7時過ぎから開始されたオープニングステージのSS8で、左コーナーを曲がりきれずに車両右サイドをウォールにヒットさせてしまう。この影響でタイヤがパンクしてタイムを失ったほか、足回りの損傷の影響で大きく後れを取ることになった。

 一方、トップ争いは前日のデイ2を首位で終えたエバンスと、2番手ヌービルが引き続きバトルを展開。SS8でエバンスがベストタイムを刻みギャップを拡げれば、SS9ではヌービルが反撃に出る。それをさらにエバンスが突き放し、両者のタイム差は午前のループを終えた時点で前日比プラス3.5秒の6.5秒となった。

 しかし午後はヌービルが優位に立ち、ともにセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が制したSS11、SS12でステージ2番手タイムを続け、エバンスを逆転。開催がキャンセルされたSS13に続く岡崎市でのSS14でベストタイムを刻み、その差を4.0秒に拡げてみせた。なお、最終的に中止となったSS13は安全上の理由で遅延が生じたとみられる。

 激しいトップ争いの後方では、ロバンペラの後退によって前日から順位をひとつ上げたオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)が“ひとり旅”状態での総合3番手につけ、彼の24.6秒後ろに日本の勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)が続いている。

 勝田はSS9で土手に乗り上げるシーンがあったが大事には至らず。続くSS10ではタナクとオジエに続くステージ3番手タイムを記録したのち、サービスを挟んで行われた午後の計3ステージを走りきり総合4番手で最終日を迎えることになった。

 デイ2で遅れを取ったオジエはこの日3本のステージベストを記録して順位を10番手から5番手まで回復させた。一方、グリーンスミスは順位をひとつ落とし総合6番手となっている。総合7番手はWRC2クラスのリーダーでチャンピオン候補のエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)、トップ8の最後はサミ・パヤリ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)が入っている。パンクと足回りのダメージで遅れたロバンペラは総合11番手だ。

 雨予報が出ているラリー最終日の13日(日)はSS15〜19、計5本のSSが行われる。最終ステージのSS19は、ステージ上位5名の選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが与えられるパワーステージに設定されている。