金曜日の予選で19番手に終わった角田裕毅(アルファタウリ)にとって、F1第21戦ブラジルGPでのスプリントは挽回するのが難しいフォーマットとなった。というのも、予選で最初にコースインした後、レギュレーションによりセットアップは基本的に変更できないからだ。

 金曜日のフリー走行1回目からグリップ不足に悩まされ、予選になってからも、その問題が解消されなかった角田が土曜日にやれることは限られていた。

 スプリントの前に行われたフリー走行2回目では、フロントウイングのフラップの角度を調整して空力バランスの最適化を図ることと、24周で行われるスプリントで最後までタイヤを持たせるにはどのようにマネージメントすべきかを理解することに時間を費やした。

 その結果、角田はチームメートのピエール・ガスリーと同様、ソフトタイヤでスタートすることを選択した。

 19番手からスタートした角田は、1周目にひとつポジションを上げることに成功した。2周目にはトラブルを抱えたフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)がピットインして17番手に浮上。6周目にはニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)をオーバーテイクして16番手となった。

 しかし、ここからペースが上がらない。その理由を角田は「グリップ力がなく、ペースが上がらず、本当に苦労した」と語った。つまり、金曜日に抱えていた問題を、アルファタウリは解決できないまま、スプリントに臨んでいた。

 ペースが上がらない角田は、スタート直後にかわしたアルファロメオの2台にかわされていく。9周目に周冠宇、13周目にバルテリ・ボッタスにオーバーテイクを許して18番手に後退した。

 それでも残り3周でエステバン・オコン(アルピーヌ)をオーバーテイクして16番手に再び浮上したものの、ファイナルラップでは、2周目のピットストップで最後尾まで脱落しながら、猛追してきたアロンソにオーバーテイクされて17番目にチェッカーフラッグを受けた。

 12番手でチェッカーフラッグを受けたランス・ストロール(アストンマーティン)が10秒加算のペナルティを受けたため、角田のポジションはひとつ上がって16番手となった(その後15番手に繰り上がっている)。

 スプリント後、チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは「なぜユウキがあれほど苦しんでいるのかを理解する必要がある」と語った。その問題は金曜日のフリー走行1回目から抱え、その答えを見つけられないまま、スプリントに臨んだ角田。もし、その解を土曜日に探し出さなければ、日曜日の決勝レースも角田にとって厳しいレースになることは必至だ。