2022年F1ブラジルGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は17位という結果だった。

 角田は15番手グリッドからスタートする予定だったが、決勝前にフロア、フロントウイング/ノーズのアセンブリー、リヤウイングを交換したことで、ピットレーンからのスタートになった。これについて、チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは、「裕毅は今週末ずっとマシンから競争力のあるラップタイムを引き出すことに苦労していたため、我々は、セットアップを変更し、ピットレーンからスタートするという難しい判断を下した」と説明している。

 レース後半にセーフティカーが出動した際、FIAのシステムの問題により、角田のレースに影響が出た。セーフティカー出動時、角田はリーダーから1周遅れの15番手を走行していた。角田はピットストップを行い、1周遅れの16番手で復帰。その時、1周遅れだったのは角田と、その前のアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)と角田の後ろのニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)の3台だった。レギュレーションにより、セーフティカー後のリスタート前に、周回遅れのマシンは、リーダーたちと同一周回に戻らなければならない。しかし、今回の場合、その許可はアルボンとラティフィにのみ下され、角田には指示が出なかったため、角田は1周遅れのまま走り続けなければならなかった。

 この状況についてチーフレースエンジニアのエドルズは、次のようにコメントしている。

「理由についてはこれから明らかにする必要があるが、彼(角田)はリーダーたちと同じ周回に戻ることができなかった。そのため、1ラップダウンのままとどまっただけでなく、常にブルーフラッグを受けることになり、それが終盤にオーバーテイクするチャンスを損なった。結果、17番手どまりとなったのだ」

 なぜこのようなことが起きたのかについて、FIAは、自動システムが状況を正確に把握しなかったことが原因だと説明したと、『THE RACE』が伝えた。角田がピットに入った際に、システムが彼がすでにアンラップした(周回遅れでなくなった)と勘違いし、その後のアンラップを許さなかったということだ。

 角田はタイヤ交換に向かう際にセーフティカー先導下のマシンより速く走った。そのためシステムは、角田はアンラップしたものと判断。しかし、角田がタイヤ交換を済ませて実際にコースに復帰した際には、他車に再び抜き返された状態として、1ラップダウンと正しく認識された。しかし、アンラップは1度しか行えないため、「彼はすでに1度アンラップしていたために、セーフティカーピリオドが終わる際に、再度アンラップする資格を得られなかった」とFIAは説明している。

「レースコントロールは、F1タイミングによってチェック、これを正しいものとし、6号車と23号車のみアンラップ可能であると確認した」

 FIAは、「特定のサーキットとシナリオの特殊性の結果、異常な状況が発生した」として、システムあるいは手順上のエラーはなく、予測不可能なシナリオが起きた結果であり、すぐさま変更が必要な件ではないとしている。しかし今後、スポーツ審問委員会でこれについて話し合いを行うということだ。

■角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)
決勝=17位
ピットレーンスタート/タイヤ:ミディアム→ソフト→ソフト→ミディアム

 レース前に変更を加えた結果、マシンの感触はわずかながら良くなりました。それでも快適な状態ではなく、今日の僕たちにはペースがありませんでした。

 通常、セーフティカーが出動すると、周回遅れのマシンはリーダーと同じ周回に戻ることが許されるのですが、今日僕はポジションを維持するように言われました。そのために前の集団から1周遅れてフィニッシュすることになり、ポジションを上げるチャンスがありませんでした。

 難しい週末でした。来週の最終戦アブダビの前に、今回苦戦した理由について調査する必要があります。