F1の併催レースとして開催されるFIA F2は、11月18〜20日にアブダビのヤス・マリーナサーキットで開催されるヤス・マリーナ大会で2022年シーズン最終戦を迎える。ここではホンダ&レッドブル育成で今季FIA F2にデビューを果たし、1回のポールポジション、そして1勝を含む5回の表彰台を記録した岩佐歩夢(ダムス)のスーパーライセンス獲得の可能性を見ていきたい。

 F1へ参戦するためにはスーパーライセンスが必要だ。そのスーパーライセンスの発行のためには、『F1カーで最低300kmの走行』などに加え、FIAが定めるレースカテゴリーのシリーズランキングに応じて得られる“スーパーライセンスポイント”を過去3年間で合計40点以上取得しなければならないと定められている。

 岩佐は2020年にフランスF4のシリーズチャンピオンに輝き、12点。翌2021年はF3アジアチャンピオンシップでシリーズ8位に入り、2点。合計14点が現在の岩佐の持ち点となる。つまり、岩佐はあと26点を獲得すればスーパーライセンス発行に伴うポイント条件をクリアし、2023年のスーパーライセンス取得が現実的なものとなる。

 このスーパーライセンスポイントをもっとも獲得しやすいのが、全戦がF1のサポートレースとして開催されるFIA F2だ。シリーズチャンピオンからランキング3位までは40点。ランキング4位に30点。ランキング5位に20点と、シリーズランキングに応じてスーパーライセンスポイントが付与される。つまり、岩佐はFIA F2でシリーズランキング4位以上に入ることが、目下の目標となる。

 9月11日に行われた前戦・第13戦モンツァ終了時点でシリーズポイント114点を獲得し、ランキング9位につける岩佐だが、ランキング4位以上は決して不可能な目標ではない。

 18日に行われる予選でポールポジションを獲得すれば2点、19日のレース1/スプリントレース優勝で10点、そして20日のレース2/フィーチャーレース優勝で25点、各レースでファステストラップを記録すればそれぞれ1点と、ヤス・マリーナ大会では最大39点のシリーズポイントを獲得できる。

 すでにシリーズタイトルを決めたフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ/241点)と、ランキング2位のテオ・プルシェール(ARTグランプリ/164点)には届かないものの、前戦終了時点でランキング3位につけるローガン・サージェント(カーリン/135点)から岩佐までは21点差、同じくランキング4位のユアン・ダルバラ(プレマ・レーシング/126点)とは12点差と僅差。それゆえに、最終戦での逆転の可能性は少なくはない。

 シーズン前半は苦戦が続くも、後半からは予選での一発のスピードと、決勝での巧みなタイヤマネジメントにより、大量得点を重ねてきた岩佐。2022年FIA F2最終戦ヤス・マリーナ大会は、岩佐にとって2023年シーズンだけではなく、その先の未来を掴むためにも、重要な一戦となる。