SBK第12戦オーストラリアラウンドがフィリップ・アイランド・サーキットで行われ、レース1はジョナサン・レイ(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)、スーパーポール・レースとレース2はアルバロ・バウティスタ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)が優勝した。

 レース1の結果、ドゥカティがマニュファクチャラーズタイトル、Aruba.it レーシング-ドゥカティがチームタイトルを獲得し、バウティスタのライダーズタイトルとあわせ、ドゥカティが3冠を達成している。

 2022年シーズンの最終戦となるオーストラリアラウンドは、2020年シーズン開幕戦以来の開催である。フリー走行3回目はウエットコンディションで行われたが、その後のスーパーポールはドライコンディションとなり、前戦インドネシアでチャンピオンを獲得したバウティスタがポールポジションを獲得した。2番手はレイ、3番手はアレックス・ロウズ(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)。4番手にはトプラク・ラズガットリオグル(パタ・ヤマハwith BrixxワールドSBK)が入った。

 イケル・レクオーナ(チームHRC)の代役として参戦する長島哲太は転倒しながらも10番手。野左根航汰(GYTR・GRTヤマハ・ワールドSBKチーム)は19番手に並ぶことになった。

■レース1:フラッグ・トゥ・フラッグのレースでレイが第3戦以来の優勝を飾る
 スーパーポールでドライとなった路面状況は、スーパースポーツ世界選手権(WSS)レース1が行われるころに再び雨が降り、SBKのレース1は気温18度、路面温度22度、ウエットコンディション。ただ、天候の回復とともに路面状況もドライへと変化しつつある状況である。レースは今季初のフラッグ・トゥ・フラッグとなった。

 スタート直後はバウティスタがトップ、2番手にラズガットリオグル、3番手にレイが続いていたが、3周目、レイがバウティスタ、ラズガットリオグルをかわしてトップに浮上する。バウティスタはその翌周にラズガットリオグルにかわされ、ロウズと3番手争いを展開。前を走るレイとラズガットリオグルがトップ争いを繰り広げる。

 7周目にはトップ争いにロウズが割って入り、8周目にロウズがレイをパスしてトップに立った。トップ集団は依然として、ロウズ、レイ、ラズガットリオグル、バウティスタによって形成される。このころになるとコース上に陽が射して路面状況は急速にドライへと変化していき、ピットインしてスリックタイヤに交換するライダーが現れ始める。

 10周目、2番手を走行していたレイと3番手のラズガットリオグルもピットインし、スリックタイヤに交換した。レイは10番手、ラズガットリオグルは11番手でレースに復帰している。その翌周の11周目にはバウティスタ、12周目にはロウズがピットインした。

 このとき、レインタイヤのまま走行を続けていたスコット・レディング(BMWモトラッド・ワールドSBKチーム)がトップ、カイル・スミス(TPR チーム・ペデルチーニ・レーシング)が2番手を走っていたが、ラップタイムは10秒近く、スリックタイヤ勢の方が速い状況となっていた。15周目、スリックタイヤを履くレイがトップに立ち、16周目にラズガットリオグルが2番手に浮上。レイとラズガットリオグルとの間には5秒以上の差がある状況だ。

 一方、ラズガットリオグルから9秒以上後方の3番手争いはロウズ、バウティスタ、アンドレア・ロカテッリ(パタ・ヤマハwith BrixxワールドSBK)によって展開される。

 難コンディションのレースで優勝を飾ったのはレイ。第3戦エストリルのレース2以来となる勝利だった。2位はラズガットリオグル。3位はロウズが獲得している。4位はロカテッリ、バウティスタは5位でフィニッシュした。長島は10位でゴール、野左根は1周目にピットインし、リタイアだった。

 レース1の結果、ドゥカティがマニュファクチャラーズタイトルを、Aruba.it レーシング-ドゥカティがチームタイトルを獲得し、ドゥカティがMotoGPに続き、SBKでも3冠を達成した。

■レース2:赤旗終了の2022年ラストレースはバウティスタが優勝
 翌日午前中に行われたスーパーポール・レースでは、ところどころウエットパッチが残るコンディションとなり、多くのライダーがレインタイヤまたはインターミディエイトタイヤをチョイスした。そんな中、バウティスタは前後スリックタイヤを選択。コンディションの回復とともに、バウティスタが猛烈な勢いで追い上げて終盤にトップを奪い、優勝を飾った。2位はラズガットリオグル、3位はレイ。野左根は17位、長島は19位でゴールしている。

 2022年シーズンのラストレースであるレース2は気温15度、路面温度27度のドライコンディションとなった。スーパーポール・レースの結果により、バウティスタがポールポジション、ラズガットリオグルが2番グリッド、レイが3番グリッドに並んだ。

 スタート直後はバウティスタがトップに立つも、レイとレディングが3コーナーでバウティスタをパス。トップはレイ、2番手がレディング、3番手がバウティスタ、その後ろにロウズ、ラズガットリオグル、ロカテッリが続く。

 5周目になるとバウティスタが2番手、ラズガットリオグルが3番手にポジションアップし、さらにバウティスタはレイの背中にぴたりとつける。バウティスタは7周目にレイをかわし、トップに立った。しかしバウティスタから4番手のロウズまで、ほとんど差がない状況が続く。

 レース中盤になると、3番手のラズガットリオグルがバウティスタとレイから遅れ始め、ロウズと接戦の3番手争いを展開する。ロウズは15周目にラズガットリオグルをオーバーテイクし、3番手に浮上した。

 一方、トップ争いもバウティスタとレイによる接戦となった。バウティスタの背後をキープするレイ。二人は僅差を保ったまま、レースは終盤に入った。

 ところが残り5周、1コーナーで発生したアクシデントにより赤旗が提示される。レースリーダーであるバウティスタが全周回数の3分の2を終えていたことから、レースはこのまま終了。優勝はバウティスタ、2位はレイ、3位はロウズが獲得した。4位はラズガットリオグル、5位はロカテッリだった。長島は9位でポイントを獲得。野左根は16位でSBK参戦2年目のシーズンを終えている。

 スーパースポーツ世界選手権(WSS)のレース1はウエットコンディションで行われ、ヤリ・モンテラ(カワサキ・プチェッティ・レーシング)がWSS初優勝を飾った。2位はニコロ・ブレガ(Aruba.itレーシング・ワールドSSPチーム)、3位はジャン・オンジュ(カワサキ・プチェッティ・レーシング)が獲得している。

 レース2ではチャンピオンのエガーターが優勝し、今季17勝目を挙げてシーズンを締めくくった。2位はフェデリコ・カリカスロ(アルテア・レーシング)、3位はランキング2位のロレンソ・バルダッサーリ(エヴァンブロス.ワールドSSPヤマハチーム)が獲得した。