2022年F1最終戦アブダビGP終了後の11月22日、2023年用タイヤのテストがヤス・マリーナ・サーキットで開催された。今年ワンデーに縮小されたテストには、若手ドライバーに走行経験の機会を与えるという目的もあり、各チームが2台のマシンを走らせ、合計24人が参加した。

 全10チームがレギュラードライバー用に1台、F1昇格を目指す若手ドライバー(グランプリ参戦経験が2回以内)用に1台を走らせた。レギュラードライバーふたりが午前と午後で交代して走行するチームと、ひとりが丸一日を担当するチームに分かれ、参加ドライバーは24人となった。

 ピレリはレギュラードライバー用マシンにはタイヤを12セット(C1=1、C2=1、C3=3、C4=3、C5=2、インターミディエイト=1、ウエット=1)用意、ヤングドライバー用マシンには10セット(C3=2、C4=4、C5=2、インターミディエイト=1、ウエット=1)を割り当てている。

 この日のテストは、2023年に新たなチームに移るドライバー、F1デビューを果たすドライバーが新チームでの初走行を行う場としても大きな注目を集めた。フェルナンド・アロンソがアストンマーティン、ピエール・ガスリーがアルピーヌ、ニック・デ・フリースがアルファタウリ、ニコ・ヒュルケンベルグがハースで初めて走行を行った。

 オスカー・ピアストリはすでにマクラーレンのプライベートテストに参加済みだが、公式セッションで最新マシンを走らせたのはこれが初めて。ウイリアムズで今年フリープラクティスに参加してきたローガン・サージェントは、レギュラードライバーとしての契約発表後、初の登場となった。

 9時間にわたるテストのなかで、赤旗は2回。午前中にピアストリがテクニカルトラブルのためにターン7でストップした時に最初の赤旗が提示され、2度目はコース上にデブリが落ちていたことによるものだった。

 トラブル関係でいうと、ハースのヒュルケンベルグに午前中にパワーユニット関連の問題が発生、また、アルファタウリのニック・デ・フリースとレッドブルのリアム・ローソンがスピンを喫する場面もあったが、それぞれ、無事に大量の周回数を走り切っている。

 この日の最速タイムをマークしたのは、カルロス・サインツ(フェラーリ)。シャルル・ルクレールから午後にマシンを引き継いだサインツは、1分25秒245で全体のトップとなった。ルクレール、若手枠のロバート・シュワルツマンが2番手、3番手に続き、フェラーリはトップ3を独占して、2022年最後の公式走行を終えた。

 アルピーヌでの初走行となったピエール・ガスリーが4番手。新しいマシンに馴染むところからスタートしたガスリーは、「すべてのプログラムをこなし、とても良い一日になった」とコメントしている。アルピーヌの若手枠で走ったジャック・ドゥーハンは11番手だった。

 2022年チャンピオンのレッドブルは午前中にセルジオ・ペレス、午後にマックス・フェルスタッペンを走らせ、それぞれ13番手と5番手だった。若手としてはリアム・ローソンが走行、10番手タイムをマークしている。

 6番手、7番手にウイリアムズのアレクサンダー・アルボンと、ルーキーのサージェントが続いた。8番手は2023年にアルファタウリからF1フルシーズンデビューを果たすデ・フリース。新チームでの初走行となったデ・フリースはこの日最多の151周を走り切った。チームメイトの角田裕毅は135周を走り込み、20番手だった。



 アストンマーティンでの初走行の機会を得たフェルナンド・アロンソが12番手。アロンソは、まだアルピーヌとの契約下にあるために、スポンサーロゴの入らないマシンで走行。新しい環境での一日についてアロンソは「とてもうまくいった。素晴らしい経験だった」と好感触を示した。午前にアロンソが走った後、午後からランス・ストロールがマシンを引き継ぎ、9番手タイムを記録。若手枠ではリザーブドライバーのフェリペ・ドルゴヴィッチが走り、15番手となった。

 マクラーレンのピアストリが14番手。アルピーヌとの契約問題で揉めたピアストリだが、彼が年内にマクラーレンで走ることをアルピーヌが許可し、今回のテストに参加することが可能になった。ピアストリは、2023年のデビューに向けて、チームメンバーたちとのコミュニケーションをうまく取れるような準備を整えることを重視したと述べている。チームメイトのランド・ノリスは18番手だった。

 アルファロメオはレギュラードライバーのバルテリ・ボッタスと育成ドライバーのテオ・プルシェールがテストに参加し、それぞれ16番手と24番手だった。

 メルセデスは午前にジョージ・ラッセル(23番手)、午後にルイス・ハミルトン(17番手)が担当、一年間苦労してきたW13での走行を終えた。若手枠ではフレデリック・ベスティが起用され、F1初走行を経験し、22番手タイムを記録している。


 ハースのヒュルケンベルグが19番手。トラブルで時間をロスしたものの、110周を走行し、予定していたプログラムを完了した。ハースのもう1台にはピエトロ・フィッティパルディが乗り、21番手タイムでテストを締めくくった。