2023年にF1デビューを果たすオスカー・ピアストリが、アブダビGP後に行われたタイヤテストでマクラーレンのドライバーとしての公式デビューを果たした。

 オーストラリア出身21歳のピアストリは、2019年のフォーミュラ・ルノー・ユーロカップ、2020年のFIA F3選手権に続き、2021年にはFIA F2選手権でタイトルを獲得、3年連続でチャンピオンの座に就いた注目の若手ドライバーで、アルピーヌの育成プログラムの下、今年はF1リザーブドライバーを務めていた。

 今年の夏、アルピーヌは、フェルナンド・アロンソの後任としてピアストリを2023年レースドライバーに昇格しようとしたが、ピアストリはすでにマクラーレン行きを決めていたため、契約トラブルが発生。契約承認委員会の承認を得て、マクラーレン入りが可能になったものの、アブダビテストへの出場については、一時は疑問視されていた。

 しかしその後、アルピーヌとマクラーレンは合意に達し、ピアストリはマクラーレンのプライベートテストで2021年型マシンで走行して準備を整えたうえで、アブダビテストに参加、初めて2022年型マシンを走らせた。ピアストリは123周を走行し、1分26秒340で24人中14番手という結果だった。

「最高の気分だ」とピアストリはF1.comに対して語った。

「昨年のヤングドライバーテストの時とは違う気分だった。あの時はF1マシンで走ることを楽しむ一日だととらえていたが、今年は来年の参戦に向けた準備の一環なんだ」

「マクラーレンとの初日を迎えることができてとてもうれしい。チームの人たちのことをよく知り、来年に向けて改善し、なじむことを目指した。特別な一日だった」

「今回はラップタイムは重要じゃない。他の人たちが何の作業をしているか分からないからだ。タイムではなく、自分のエンジニアやメカニックをはじめとするチームメンバー全員のことを良く知ることが大事なんだ」

「自分を担当するエンジニアとコミュニケーションをうまく取り、フィードバックのやり方や、何を調整すべきかを学習し、互いのことをよく知り合うことが特に重要だ。今日は100パーセント、そのことに集中した」

「今日このマシンで走れたことは、ものすごくポジティブなことだ。コース上で実際に走行することの代わりになるようなことは何もないからね。だから今日走れたことはとても重要でポジティブなことだった」

「さまざまな機器に慣れて、エンジニアのことをよく知り、チームメンバー全員のことを知り、来年に向けて何か変えたいことがあるかどうかを確認し、それについてチームと話すことができる。ささやかな部分を自分の好きなように考案していくのが楽しみだ。バックグラウンドのそういう部分は必ずしも表面には表れないけれど、そういう部分にこれからの6週間は取り組んでいく」

「来週はファクトリーに行って、正式に皆に紹介してもらう。チームメンバーと会えるのが楽しみだよ。その後はシミュレーション作業をして、エンジニアやメカニックのことをよく知りたい。マシンに乗らないときには、そういうことに集中するのが大事になってくる」

 マクラーレンのレーシング担当エグゼクティブディレクター、アンドレア・ステラは、ピアストリのテスト合流について、次のように語った。

「有意義な一日を過ごし、重要な作業を大量にこなすことができた。何より、オスカーをMCL36に乗せて、チームに溶け込んでもらうための作業ができたことがよかった。彼に関する今日の一番の目標は、できるだけ多くの周回数を走らせて、このチームで働くことに慣れるための一歩を踏み出してもらうことだった」