ADAC傘下の新生DTMに参戦する13チーム/6メーカーが発表。顔ぶれは大きく変わる
2022年までゲルハルト・ベルガー率いるITRが運営していたDTMは、このオフにITRが解散したことを受け、ADACの下で再出発を切ることになった。すでに『1ドライバーによるスプリントレース』というシリーズの概要や、8ラウンドからなるカレンダーはADACより発表されている。
今回の発表では、エミル・フレイ・レーシングやマンタイEMAといった注目の新規参戦チームが明らかとなった。彼らに加えてGT3レースの雄、リキモリ・チーム・エングストラー、メルセデスAMGチーム・ランドグラフ、トクスポートWRT、チーム・プロジェクト1もDTMに初参戦する。
ADAC GTマスターズとGTワールドチャレンジ・ヨーロッパに参戦していたエミル・フレイは、唯一のフェラーリ使用チームとなる。彼らは1月、ランボルギーニからフェラーリ296 GT3への使用車両変更をアナウンスしていたが、どのシリーズに参戦するかは明らかにしていなかった。
一方、マンタイEMAは、20年ぶりにDTMに『マンタイ』の名を復活させることとなった。マンタイはDTMのレースウイナーでもあるオラフ・マンタイが設立したドイツ籍チームであり、2002年と2003年にメルセデスのマシンで参戦している。
今回のポルシェでのDTM参戦は、マンタイとオーストラリアのEMAモータースポーツとのパートナーシップをさらに拡大するものだ。彼らは2月のバサースト12時間レースで総合表彰台を獲得したほか、ニュルブルクリンク24時間レースでのGT3プログラムも計画している。
ポルシェ陣営では、トクスポートWRTとクース・チーム・ベルンハルトが992型のポルシェ911 GT3 Rで参戦する。
昨年、ポルシェ911でデニス・オルセン、ローレンス・ファントールを走らせたSSRパフォーマンスは、ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2にマシンをスイッチし、チャンピオンシップに継続参戦する。また、GRTグラッサー・レーシング・チームは、2シーズン目のDTM参戦に向けランボルギーニとの提携を継続する。
BMWは、2022年王者シューベルト・モータースポーツと、シリーズ初参戦のチーム・プロジェクト1がグリッドに名を連ねることとなった。
メルセデスAMG GT3を走らせるチームでは、GTマスターズ参戦時から同陣営だったチーム・ランドグラフがDTMに参戦を決め、チーム・ウインワードとハウプト・レーシング・チームが継続参戦する一方で、グループMレーシングとミュッケ・モータースポーツはDTMから去ることとなった。
ル・マン24時間レースで2度の優勝経験を持つマニュエル・ロイターをプロジェクトマネジャーに迎えたチーム・エングストラー、そしてアウディと24年連続でタッグを組むこととなったアプト・スポーツラインの2チームが、アウディR8 LMS GT3 エボ2を走らせる。
「我々はいま、ADAC傘下でのDTMの新たなチャプターを始めようとしている」とADACスポーツ・プレジデントのゲルト・エンザー博士は述べている。
「これからのDTMは、持続可能性、革新性、エンターテインメント、そしてエキサイティングなモータースポーツがすべてだ」
「注目のニューカマー、国際的に有名なトップチーム、すべてのプレミアムメーカーのスーパースポーツカー、そしてエリートドライバーによって、ファンはスリリングなシーズンを期待することができる」
「DTMに対する関心の高さは、我々のシリーズに対するアイデアと計画が好意的に受け入れられていることを示している」
■2023DTMドイツ・ツーリングカー選手権 チームエントリー(2月22日発表)
TeamCarアプト・スポーツラインアウディR8 LMS GT3 エボ2エミル・フレイ・レーシング*フェラーリ296 GT3GRTグラッサー・レーシングチームランボルギーニ・ウラカンGT3 エボ2クース・チーム・ベルンハルトポルシェ911 GT3 Rリキモリ・チーム・エングストラー*アウディR8 LMS GT3 エボ2マンタイEMA*ポルシェ911 GT3 RメルセデスAMGチームHRTメルセデスAMG GT3 エボメルセデスAMGチーム・ランドグラフ*メルセデスAMG GT3 エボメルセデスAMGチーム・ウインワードメルセデスAMG GT3 エボプトジェクト1*BMW M4 GT3シューベルト・モータースポーツBMW M4 GT3SSRパフォーマンスランボルギーニ・ウラカンGT3 エボ2トクスポートWRT*ポルシェ911 GT3 R
*=新規参戦チーム