高地&高温のWRCメキシコ、シェイクダウンはラッピとロバンペラが同タイム首位。勝田は9番手
2023年シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントが、中米のメキシコでスタートする。同国グアナファト州最大の都市であるレオンを拠点に行われるラリーは、WRCイベントとして3年ぶりの開催となり昨季2022年にデビューしたラリー1にとっては、初めて迎えるラウンドとなっている。
16日(木)夜にスタートする競技に先立ち全長5.52kmのグラベルステージで行われたシェイクダウンでは、ふたりのフィンランド人ドライバーがベストタイムを分け合う結果に。ラッピとロベンペラがともに3分44秒0をマークした。
現シリーズ王者でトヨタGRヤリス・ラリー1を駆るロバンペラは3回目の走行で最速タイムを記録。一方、昨年のオフにトヨタからヒョンデに移籍したラッピは3分48秒6だった3回目から大きくタイムを縮め、全ドライバー中で唯一実施した4走目で前述のタイムを記録している。
2020年に行われた前回大会での勝利を含めラリー・メキシコ通算6勝を誇るセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、フィンランド人のペアからコンマ3秒遅れ3番手に。4番手は同じくベテランのダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)で、こちらはトップからは1.3秒遅れた。
17日(金)のデイ2を、ランキング首位のオット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)に次ぐ2番手でスタートするロバンペラは、「予想していたとおり、最初の走行は本当に滑りやすく、きれいなラインがほとんどなかった」と“ルーズグラベル”の影響について語った。
「僕たちは苦労することになるだろう。明日は間違いなく大変だ。目の前にオット(・タナク)がいるとはいえ、1台だけだからきれいなラインをを走ることはできないだろうね」
トップタイのタイムを記録したラッピは、「いいシェイクダウンだった」とコメント。
「2回目と3回目の走行でいくつかのことを試したのだけど、うまくいかなかった。4回目は元のセッティングに戻したんだ。それがよかった」
トップ5の最後の枠に入ったのは3分46秒0を記録したエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)で、6番手につけたティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)はそこから1.7秒、トップからは2.9秒遅れている。
前戦スウェーデンで勝利を飾ったタナクは7番手。Mスポーツ・フォードWRTのチームメイトであるピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)が8番手で続いた。TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムから参戦の勝田は9番手タイム。10番手にはWRC2クラストップのガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2)がつけた。
WRC第3戦メキシコのオープニングステージは、16日・木曜の20時過ぎ(日本時間17日11時過ぎ)からグアナファトの市街地を舞台に、全長1.12kmのショートステージがSS1、SS2と2本続けて行われる。