アウディスポーツは、5月18日(木)〜21日(日)にドイツで開催されるニュルブルクリンク24時間レースを翌週に控え、ワークスサポートを受けて今大会に参戦する4台の『アウディR8 LMSエボII』が纏うカラーリングを公開した。“グリーンヘル”のディフェンディングウイナーとして今大会を迎えるアウディスポーツが選択したデザインは、それぞれがアウディのモータースポーツの歴史を代表するものとなっている。

 ゼッケン『1』を掲げるアウディスポーツ・チーム・シェーラー・フェニックスのマシンに採用されたカラーリングは、1988年のトランザムシリーズを制したアウディ200クワトロや、1989年のIMSA GTOシリーズで活躍したアウディ90クワトロといったアメリカのモータースポーツシーンからインスピレーションを受けたものだ。

 また、カーナンバー『22』をつけてノルドシュライフェに挑むアウディスポーツ・チーム・カー・コレクションのマシンは、2010年代前半に2度WEC世界耐久選手権タイトルと3度のル・マン24時間レース優勝を果たしたLMP1マシンであるアウディR18シリーズをオマージュしたカラーリングで登場予定となっている。

 3台目、アウディスポーツ・チーム・ランドの39号車は、白地にマホガニーブラウン、グレー、レッドという古くからのレーシングカラーにイエローのストライプを配した、1980年代のラリーマシンを彷彿とさせるデザインに。

 そして、アウディスポーツ・チーム・シェーラー・フェニックスのもう一台のR8は、アウディスポーツとその前身のクワトロGmbHの40周年を記念した特別カラーをまとい、アニバーサリーの年数と同じ『40』をゼッケンに掲げて参戦する予定だ。このマシンにはアウディでDTMドイツ・ツーリングカー選手権のシリーズチャンピオンを獲得した3名のドライバー、マーティン・トムチェク、ティモ・シャイダー、マイク・ロッケンフェラーという“豪華トリオ”がステアリングを握ることが決まっている。

「今年のニュルブルクリンクの観客は、特別な装いに期待してほしいね」と語るのは、アウディ・モータースポーツを率いるロルフ・ミシェル。

「4台のアウディR8 LMSは印象的なリバリーを通じて、このレースとアウディブランドの多くのファン、そしてカメラマンたちに、エキサイティングな再解釈を届けるだろう」

 これらのファクトリーサポートを受ける4台のエントリーに加えて、アウディ勢ではシェーラー・スポーツ・チーム・フェニックスが独自に2台のアウディR8をエントリーさせている。

 そのうちの1台である5号車は、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスに参戦しているアレクサンダー・シムズとレンガー・ファン・デル・ザンデが、フランク・スティップラー、ヴァンサン・コルブとともにドライブする。姉妹車の16号車をドライブするのはマーカス・ウィンケルホック、ミケーレ・ベレッタ、キム・ルイス・シュラムと、シェーラー・フェニックスの1号車のクルーでもあるリカルド・フェラーとなっている。