2023年F1第8戦スペインGPのフリー走行1回目が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップタイムをマークした。2番手はセルジオ・ペレス(レッドブル)、3番手はエステバン・オコン(アルピーヌ)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は14番手だった。

 スペインGPの舞台となるのはバルセロナ-カタロニア・サーキット。今年はレイアウトに変更があり、最終コーナー手前のシケインを使わないコースが採用される。また第11戦イギリスGPで導入予定の新しいスリックタイヤをフリー走行1回目と2回目でテストすることになっており、各ドライバーには通常の3種類のタイヤに加えてカラーマーキングのないテストタイヤが2セット供給された。

 前戦モナコでは、複数のチームが豪雨の影響で中止になった第6戦エミリア・ロマーニャGPに持ち込む予定だったアップグレードを投入したが、常設サーキットのバルセロナではより明確にその効果を把握することになるだろう。一方、フェラーリは従来のものとは異なるサイドポッドを持ち込んだことが明らかになっている。

 気温25度、路面温度42度というコンディションで現地時間13時半にセッションがスタート。開始から半分以上のマシンがテストタイヤを履いている。また数台のマシンがフロービズを塗っており、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は計測機器を搭載しての走行だ。

 序盤にトップに立ったのはミディアムタイヤのフェルスタッペンで、タイムは1分15秒945。2番手は0.4秒差のペレスで、テストタイヤの角田が一時3番手に続いた。角田はその後ミディアムで1分17秒198をマークし、再度3番手につけた。

 セッション中盤には多くのマシンが通常のタイヤに履き替え、大半がミディアムを装着。首位のフェルスタッペンは「ターン10や最終コーナーでバウンシングしている」と無線で報告しており、ランド・ノリス(マクラーレン)も「最終コーナーでポーパシングとボトミングがある」と伝えていた。

 後半に入るとソフトタイヤを投入したペレスが1分15秒374でトップに浮上したが、すぐさまソフトのフェルスタッペンが1分14秒606でペレスを上回った。3番手は1分16秒321のケビン・マグヌッセンで、ニコ・ヒュルケンベルグも1分16秒461で5番手とハース勢が上位に並んでいる。各車ソフトを履いており、フェルスタッペンとペレス以下のタイムシートは頻繁に入れ替わる。ニック・デ・フリース(アルファタウリ)は1分15秒504と一時的に3番手につけた。

 最後まで首位フェルスタッペン、2番手ペレスという並びは変わらず、3番手にはモナコで表彰台を獲得したオコンが入った。4番手以下はデ・フリース、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、アロンソ、マグヌッセン、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、カルロス・サインツ(フェラーリ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)となっている。