ストフェル・バンドーンがWEC富士でハイパーカーデビュー。代役としてプジョー9X8をドライブへ
これは、94号車のレギュラードライバーを務めるニコ・ミューラーが、鎖骨を骨折しているためだ。ミューラーはSNS上で、次のように明かしている。
「夏休みの間に、左の鎖骨を負傷した。専門家による治療は完璧で、すでにリハビリの段階に入っている」
「医師、およびチーム・プジョー・トタルエナジーズと相談し、最適な治療を行うため、次のWEC富士戦への参戦を控えることにした」
「1レースを欠場することになりとても残念だが、これまで以上に強くなって戻ってくることを約束する」
ハイパーカーデビューを果たすバンドーンは、グスタボ・メネゼス、ロイック・デュバルとともに94号車に乗り込み、富士スピードウェイでの6時間レースに臨む。バンドーンのWECのグリッドへの復帰は、JOTAでLMP2のフル参戦を行った2021年以来となる。
スポーツカーレースにおけるトップカテゴリーのプロトタイプという意味では、2022年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のセブリング12時間レースでメイヤー・シャンク・レーシングに加わって以来のこととなる。彼はまた、2019年にはSMPレーシングのLMP1プログラムの一員として、WECの2レースに出場している。
また、2016年に全日本スーパーフォーミュラ選手権にフル参戦したバンドーンは、富士スピードウェイでの走行経験も持っている。
テクニカルディレクターのオリビエ・ジャンソニーは、「残念ながら、ニコはこのラウンドに出走できない。我々は、彼の早期の回復を祈っている」とコメントしている。
「ストフェル・バンドーンに我々は全幅の信頼を寄せており、彼ならすぐに戦列に加わって最大限の力を発揮してくれるだろう」
「シーズン終盤を迎え、残り2レースで100%の信頼性を確保し、プジョー9X8で上位を戦うことが目標だ。この2レースに向けてできる限りの準備をし、パフォーマンスとレース結果を安定させるよう努力する」
■アンドレア・カルダレッリも富士参戦へ
LMP2では、トム・ブロンクビストに代わってベン・ハンレーがユナイテッド・オートスポーツに加わることになった。このイギリス人ドライバーは、ジョシュ・ピアソン、オリバー・ジャービスとともに23号車オレカ07・ギブソンをドライブする。
ハンリーは今シーズン、ポルティマオ戦とモンツァ戦にこのチームから参戦した経験がある。この2戦では、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のレースと日程が重なったフィリペ・アルバカーキに代わり、22号車に乗り込んでいた。
ブロンクビストは2024年からNTTインディカー・シリーズに参戦する契約を、メイヤー・シャンク・レーシングと結んでいる。今年のWEC富士戦はウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカで開催されるインディカー・シリーズ最終戦と日程が重複しているが、ブロンクビストがWECに出場できない理由については明かされていない。
この他、当初発表されたエントリーリストからの変更として、LMP2クラスのプレマ・レーシング63号車で、ミルコ・ボルトロッティに代わってアンドレア・カルダレッリがエントリーすることになった。
また、LMGTEアマクラスでは、既報のとおり小泉洋史とケイ・コッツォリーノがAFコルセの21号車フェラーリ488GTE Evoのラインアップに加わっている。