ポルシェ・ペンスキー、インディアナポリスで1-2フィニッシュ「歴史に残る一日」に
GTPクラスで6号車ポルシェ963を走らせるペアは、ドイツのマニュファクチャラーがコントロールするレースで2023年シーズン2勝目を挙げ、同カテゴリーのチャンピオンシップ争いに復帰した。
「ポルシェにとっても、チーム全体にとっても素晴らしい日になった」とジャミネは語った。
「ポルシェ・ペンスキーにとって、WEC世界耐久選手権とIMSAをあわせて初のワン・ツー・フィニッシュだ。本当に嬉しいよ」
2時間40分レースのチェッカーフラッグを受けたタンディは、ロジャー・ペンスキーが所有するトラックでの勝利だけでなく、チャンピオン争いの重要なポイントでの勝利という「ふたつの意味があった」と述べた。
「このような会場に訪れることは、とくにポルシェ・ペンスキー・モータースポーツにとって、そしてペンスキー・コーポレーションがこの場所と結んでいるすべてのつながりにとって非常に大きなことだ」
「それは膨大な数を意味する。そんななかチームがワン・ツーを達成したという事実は、それをさらに甘美なものにした」
「マニュファクチャラーズ・チャンピオンシップの観点からも、これは非常に大きなことだ。週末が始まる前に言ったことだが、(最終戦プチ・ル・マンが行われるミシュラン・ロード・)アトランタに臨むためには現実的にここで勝つ必要があった。一日の終わりにそのチャンスが与えられたんだ」
「(レンガ造りの)あのヤードを跨げることができて本当に本当に嬉しかった。それは確かに感動的な瞬間だったよ」
タンディとジャミネは現在GTPポイントランキング3位につけており、来月のミシュラン・レースウェイ・ロード・アトランタで開催されるタイトル決定戦、『モチュール・プチ・ル・マン』を前に首位からわずか5ポイント差に迫っている。
■コーション中にキャデラックが2台のポルシェを追い抜いた理由
レースをリードしていた6号車と7号車ポルシェは、2時間目の序盤にIMSAのレースコントロールの指示に対して適切なタイミングで従わなかったと判断された。これによって3番手につけていた31号車キャデラックVシリーズ.R(ウェーレン・エンジニアリング・キャデラック・レーシング)が首位に立つことに。
2時間目に迎えたリスタート時、タンディがドライブする6号車とフェリペ・ナッセの7号車は、ともにピポ・デラーニの31号車キャデラック後方、それぞれ2番手と3番手に順位を落とした。
「コールが少し遅れたけれど、クラスごとの整列を行うためにすでに列に並んでいたんだ」とタンディは説明した。
「やってみたよ。でも、31号車はすでに加速し始めていて僕らをパスしていったんだ」
「僕はポジションをキープした。正しい手順を実行したと期待していたし、明らかに正しい手順を踏んだと思っていた」
「31号車が前にいるべきだというレースコントロールの裁定は明らかだった。その後は(セーフティカーの先導中に)2周にわたって(キャデラックの)横に並んだことで、タイヤのウォームアップに少し影響が出た。そういう状況だった」
■ポルシェにとって「可能な限り最高の結果」
このレースの結果、タンディとジャミネはドライバー選手権での年間タイトル争いに復帰しただけでなく、ポルシェは1戦を残してGTPマニュファクチャラーズ選手権のポイントリーダーに躍り出た。
ポルシェLMDhのファクトリーディレクターのウルス・クラトルは、「1位と2位は想像しうる最高の結果だ。ロジャー・ペンスキーのホームレースであるインディアナポリスで、彼のピットでこのような成功を体験できることは、とても特別なことだ」と喜びを表現した。
「レースは、我々にとってほぼ完璧だった。セーフティカーの間に一時的に順位を下げてしまいレースリーダーの立場を失ったが、コース上でふたたび対抗した」
「今はマニュファクチャラー選手権で首位に立っている、ドライバー選手権3位にはチームとドライバーの両タイトルを制覇するチャンスが残っている」
「本当に素晴らしい週末だった。貢献してくれたすべての人に感謝する」