2024年NASCAR開幕エキシビジョン“ザ・クラッシュ”は3年連続のL.A.開催。メキシコシリーズも併催へ
世界進出も視野にあらゆる開催地の可能性を模索してきたNASCARが、そのパイロット版として2022年に初開催を実現させた同地は、現行規定“Next-Gen”導入シーズンのオープニングイベントとして機能し、初年度はジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)が制覇(そのままNext-Gen初代チャンピオンを獲得)。
そして今季2月5日に開催されたコーション乱発“接触上等の肉弾戦”では、2017年王者のマーティン・トゥルーエクスJr.(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)が、後のレギュラーシーズンチャンピオン獲得を示唆するかのうように“復活の狼煙”となる勝利を飾っていた。
シーズンを占う重要な開幕エキシビジョンの地となったL.A.だが、こうして3年連続で来季2月4日にカップ戦が開催されることに際し「これは我々のファンとスポーツにとって素晴らしい勝利だ」と、NASCARのレーシング開発・戦略担当シニアバイスプレジデントのベン・ケネディも歓迎の意を示した。
「ファンはNASCARカップシリーズのスター選手の活躍を見るだけでなく、NASCARメキシコシリーズで見い出された才能とスキルを目撃することになる。2024年の新シーズンを始めるのに、これ以上良い方法は思いつかないね」
初開催となるNASCARメキシコ・シリーズは、カップが走行する当日の早い時間帯に実施される予定だが、2004年に創設され2007年にはNASCAR初の国際公認シリーズとなったチャンピオンシップは、現在メキシコの9つの主要都市で争われている。
ここから現在はカップで活躍を演じるダニエル・スアレス(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)がキャリアをスタートさせ、同じくNASCARクラフツマン・トラック・シリーズに参戦中のマックス・グティエレス(AMレーシング/フォードF-150)や、ARCAメナーズ・シリーズを戦うアンドレス・ペレス・デ・ララ(レブ・レーシング/シボレーSS)など若手有望株を輩出している。
「これは、NASCARメキシコシリーズとそのドライバーにとって信じられないほどの名誉だ」と語るのは、同シリーズの社長兼ゼネラルマネージャーを務めるジミー・モラレス。
「我々シリーズの競争はつねに熾烈を極めるが、ドライバーたちはロサンゼルス・メモリアル・コロシアム内で優勝する初のメキシコ人ドライバーになることだけを望んでいる。誰にとっても明らかに、これはすぐには忘れられないレースになるだろうね」