北米最高峰NASCARカップシリーズに参戦するフォード・パフォーマンスは、来季2024年よりマスタングのベースモデルを刷新。最新の第7世代で最強グレードとして君臨する“Dark Horse(ダークホース)”にスイッチすることをアナウンスし、そのNext-Gen規定モデルを公開した。

 2019年からマスタングでカップシリーズに参戦してきたフォード陣営にとっては、今季最終戦を残した前戦マーティンスヴィル・スピードウェイでの第35戦『エクスフィニティ500』にて、GMシボレー陣営に3年連続のマニュファクチャラーズ・チャンピオンを奪われた直後の発表ということで、この“ダークホース”に賭ける意気込みも伝わってくる。

 この第7世代の量産モデル発表当初より、世界のあらゆるカテゴリーに「マスタングのレースバージョンを展開する」としてきたフォード・パフォーマンスだが、新型カップカーは世界で最初に実戦デビューを果たしたオーストラリア大陸のRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ用Gen3規定モデルや、北米フォーミュラ・ドリフト用のRTR製モデル、さらに最新のGT3やGT4、そしてワンメイクのマスタング・チャレンジ用レースカーのファミリーに加わることで、改めて「2024年にはマスタングが6大陸でレースに出場する」状況が完成することになる。

「こうしてグローバルにレース用の新しいマスタングを発表できた今季は、本当に素晴らしい年だった」と語るのは、同プロジェクトを率いるフォード・パフォーマンスのディレクター、マーク・ラッシュブルックだ。

「世界中のファンからの肯定的な反応は素晴らしく、このマスタング“ダークホース”カップカーも例外ではない。NASCARファンが来季も我々を支援し、興奮してくれると確信している」と続けたラッシュブルック。

「我々、フォード・パフォーマンスのスタッフは、NASCARのレースチームとともに風洞内で精力的にこの新型モデルの開発に取り組んできた。来シーズン、ついにこのクルマがトラックでレースする瞬間を迎えるのが待ち切れないね」

 この発表に際し、ラウシュ・フェンウェイ・ケセロウスキー・レーシング(RFKレーシング)のドライバー兼共同オーナーを務めるブラッド・ケセロウスキーも「彼女が見た目どおりの速さで疾走すれば、来季は良い年になるだろう」と期待を寄せた。

「マスタングは世界的な名声を得たアメリカを象徴するアイコンであり、それが何年にもわたってどのように進化してきたか、それに伴ってNASCARがどのように変化したかを考えれば、マスタングとNASCARはまさに運命共同体と言っていい。このクルマをドライブできること、そして優勝を争えることを誇りに思っている」


■デビューは2024年2月4日に開催される『クラッシュ・アット・ザ・コロシアム』を予定

 同じくマーティンスヴィルで勝利を挙げて自身初のポストシーズン最終ステージ“チャンピオンシップ4”進出を決めたライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)も「来季、この新しいマスタング"ダークホース"がデビューすることをうれしく思う」と語った。

「フォードが素晴らしい仕事をしてくれたので本当に興奮している。来年の(開幕エキシビジョン戦となる)コロシアムでドライブするのが待ち切れない。できれば僕がこのクルマの初優勝を達成できることを願っているし、それが実現したら素晴らしい成果だろうね」

 さらにチェイス・ブリスコ(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)も「僕らはすでに3メーカーの中でもっとも見栄えの良いカップカーを手に入していると感じるが、新しいボディには間違いなく興奮している」と続ける。

「フォード・パフォーマンスのチームは、レーストラックでパフォーマンスを発揮するだけでなく、僕らのクルマをストリートカーの外観にも結びつけるという点で素晴らしい仕事をしていると感じるね」

 前述のとおり2019年からカップに参戦したマスタングは、2020年にマニュファクチャラーズチャンピオンシップと年間最多の18勝を記録。そしてNext-Gen規定初年度となった2022年には、ジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)とともにドライバーズチャンピオンシップを獲得している。

「僕が何年もかけて学んだことは、どのクルマもビクトリーレーンでは良く見えるということだ」とロガーノ。「でも、ここに座っているだけでこれほど意味のあるものに見えるなら、ビクトリーレーンではさらに良く見えるだろうね」

 このフォード・マスタング“ダークホース”カップカーは、来季2024年2月4日にL.A.メモリアル・コロシアム内で開催される開幕エキシビション『クラッシュ・アット・ザ・コロシアム』で実戦デビューを飾る。