11月6日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで、スーパーGT第8戦を終えたばかりのGT300クラスの6台が参加し、GTエントラント協会主催によるカーボンニュートラルフューエル『GTA R50』のテストが行われたが、ここでapr LC500h GTに、2023年のFIA-F4チャンピオンの小林利徠斗と、2位となった中村仁が乗り込み、初めてスーパーGT参戦車両をドライブした。

 小林は2005年山形県生まれ。2019年から2020年まで全日本カート選手権のFS-125を戦い、2022年から四輪にステップアップ。FIA-F4参戦初年度はランキング6位だったが、2年目となる2023年はついにチャンピオンを獲得してみせた。

 一方の中村は2006年千葉県出身。全日本カート選手権のFS-125を経て、2022年は全日本カート選手権のOKクラス、さらにFIA-F4にも挑戦を開始し、ランキング4位、そして2023年は高い安定感をみせ2位で終えた。

 前日までFIA-F4を戦っていたふたりが、11月6日に行われたGTE主催の新燃料テストに姿をみせた。初めてのスーパーGT車両であるapr LC500h GTをドライブするためで、今季レギュラーで参戦した小高一斗がまずは乗り込み確認を行った後、小林、中村と順にドライブした。apr LC500h GTのリヤには、この日のために初心者マークを装着。特に2006年生まれの中村はまだ17歳で、免許もない年齢。チームスタッフからも「免許もないのにいきなりレクサスか」という笑いも起きた。

 ふたりは最初は非常に慎重にコースインしたが、少しずつペースを上げていってみせた。「僕はスーパーGTを5〜6歳の頃からずっと観ていました。家が山形県なので、宮城県のスポーツランドSUGOでのレースには小さい頃から毎年観にいっていたくらいなんです。あくまで『観るもの』だったスーパーGTのクルマの一台に乗ることになるなんて、テストとはいえ想像もしていませんでした。すごく嬉しいです」というのは、FIA-F4の新王者で、バーチャルでも活躍する小林。

「クルマは本当にパワーもあってダウンフォースも効いていて、そのパワーに負けないくらいのすごいタイヤのグリップがあって、本当に突き詰められたクルマだと感じました。その中で操作することも増え、難しさも分からないながらに感じました」

「まだ今日一日乗っただけですが、今後乗る機会があれば、もっとクルマをより知った上で、ポテンシャルを活かしきれる走りに近づけたいと思っています」

 一方の中村も「いろいろ驚かされました。本当にすべてが新鮮で、重いしパワーがあるしグリップするし、今まで乗ってきたFIA-F4とはぜんぜん違いました。とにかく『すごい』というのが第一印象でした」と語った。

「詰められるところもたくさんありますし、操作も難しいので、いろいろなことを感じました。チャンスがあればまたドライブしたいですね」

 ふたりはこれまで数多くのトップドライバーを輩出してきたTGR-DCレーシングスクール育成ドライバーで、今後さまざまなカテゴリーにステップアップしていくはず。GT300もその“過程”にはあるはずだ。その挑戦の一歩目になった一日だったと言えるだろう。