二輪レース界の“レジェンド”であるバレンティーノ・ロッシが、BMW MチームWRTのIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジのドライバーラインアップに復帰し、12月10日にアブダビで行われるガルフ12時間レースでシーズンを締めくくる。

 元MotoGPスターにとって、この決定は今季3度目のIGTC参戦となる。ロッシは2月の開幕戦リキモリ・バサースト12時間でシリーズデビューを飾ったあと、7月にはファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパのイベントでもあるクラウドストライク・スパ24時間を戦った。その一方で第2戦キャラミと第3戦インディアナポリスは欠場している。

 2019年のガルフ12時間レースで3位表彰台を獲得したこのイタリア人は、IMSA GTPのファクトリー・ドライバーであるニック・イェロリー、IGTCのチャンピオン候補のひとりであるドリス・ファントールとともに46号車BMW M4 GT3をシェアする予定だ。

 BMW MチームWRTのラインアップの中でもっとも有力なチャンピオン候補であるフィリップ・エングは姉妹車の32号車BMW M4 GT3に乗り込み、2022年のDTMドイツ・ツーリングカー選手権王者であるシェルドン・ファン・デル・リンデと、3度GTWCヨーロッパ・スプリント・カップチャンピオンであるシャルル・ウィーツとチームを組む。

 ファン・デル・リンデはIGTCドライバー選手権でランキング3位につけ62ポイントでファントールと並んでいるが、68ポイントのエングと同じエントリーであるため、シリーズチャンピオン争いからは脱落することとなる。そのエングは現在ランキング2位。ポイントリーダーであるジュール・グーノン(メルセデスAMG)とは8ポイント差だ。

 しかし、エングとファントール、ファン・デル・リンデが第4戦インディアナポリス8時間レースで優勝したことで、BMWはマニュファクチャラーズ選手権をリード。メルセデスAMGに9ポイント差をつけている。

■2023年IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ ドライバーズランキング(第4戦終了時点)
Pos.DriverManufacturerPoints1ジュール・グーノンメルセデスAMG762フィリップ・エングBMW683シェルドン・ファン・デル・リンデBMW623ドリス・ファントールBMW624ルカ・ストルツメルセデスAMG585ラファエル・マルチェッロメルセデスAMG57

 BMW Mモータースポーツ・ディレクターであるアンドレアス・ルースは、「このような長く、波乱に満ちたシーズンの終わりにタイトルを争えるのは素晴らしいことだ」と語った。

「インターコンチネンタルGTチャレンジ2023は、5つの大陸を横断する素晴らしい旅となり、キャラミ、インディアナポリス、そしてとくにシーズンのハイライトとなったスパ・フランコルシャンで大きな勝利を収めることができた」

「私たちはすでに、このレースシリーズへのコミットメントが十二分に価値あるものであったと言うことができる」

「(各レースで)優勝したWRTとローヴェ・レーシングの努力、最高のパフォーマンスを見せてくれたドライバーたち、そしてBMW Mモータースポーツのすべての仲間たちに感謝する」

“ザ・ドクター”ことロッシは、バサーストとスパでの6位入賞のあと、フェラーリで過去2度参戦しているガルフ12時間への復帰を目指す。

「ヤス・マリーナ・サーキットに戻れることを非常にうれしく思っている」と彼は述べた。

「過去にフェラーリで参戦したことがあり、それは素晴らしいレースだった。総合3位でフィニッシュできたしね」

「サーキットは素晴らしいし、とても楽しめたよ。今年は多くの速いマシンとワークスドライバーがグリッドに並び、レースのレベルもかなり高くなるだろう」

「そんななかで僕たちがどんなパフォーマンスを発揮できるのを見るつもりだ。ヤス・マリーナ・サーキットでBMW M4 GT3を走らせるのが待ちきれない。とても楽しいレースになるだろう」