ピレリは、コース上でのショーを強化しながらも多様なピットストップ戦略を可能にする2025年の新たな低デグラデーションF1タイヤ開発に向け、調査を実施する予定だ。

 今年10月、F1はピレリとのタイヤの独占供給契約を2027年まで延長し、さらに1年間のオプションも追加した。ピレリはその後、将来の製品について考慮する必要がある基準についてF1と協議を行った。

 テクニカルレギュレーション刷新の一環として、2022年よりF1のタイヤは13インチから18インチへ変わり、グラウンドエフェクトエアロダイナミクスを採用したことを受け、ピレリは新たに扁平タイヤを導入した。しかし昨シーズン以来、ピレリタイヤの耐久性はF1ドライバーたちからしばしば批判を受けてきた。戦略的多様性を促進するにはデグラデーションの要素が必要だが、ドライバーたちはピレリの現在の製品が、1回のスティントのなかで安定したパフォーマンスを維持する彼らの能力を妨げていると感じている。

 ピレリのレーシングマネージャーを務めるマリオ・イゾラは、デグラデーションに関するドライバーたちの不満を理解しているが、デグラデーションを減らすことで、コンパウンド間の差別化の重要な要素が失われるリスクがあると警告している。

「高いデグラデーションがなければ、2ストップのレースを目指す理由はなくなる」とイゾラは説明した。

「また、コース上でのアクションのほとんどは、タイヤのデグラデーションと、それにいかに対処できるかということにかかっていると私は考えている。それを減らしたら、車列ができてしまうリスクがあると確信している。当然だが、誰もがプッシュできるようになるからだ。ドライバーによってタイヤが異なることはなくなる」

「だからタイヤのデグラデーションが激しいと不満を持つドライバーのことは理解できる。彼らはさらにプッシュしたいからで、それは明確だ」

 イゾラは、ピレリが今後数週間のうちにこの問題について調査を開始すると述べている。またピレリのエンジニアは、調査にあたってF1と各チームと協力するという。

「我々が理解したいことは、どのようにしてコース上のアクションを変更し、デグラデーションを減らすかということだ。それが我々にできることだ」

「異なるレベルのデグラデーションを起こすタイヤを設計しなければならない。将来的にはその選択肢を検討できるだろう。ただし、それによって意図しない結果が生じないか把握することが重要だ」

「F1にとって何がよいことか、ドライバーたちのアドバイスやコメントを考慮しながら理解する必要があるが、それはこのスポーツの利益のためだ」