富士スピードウェイで行なわれている2023スーパー耐久第7戦『S耐ファイナル 富士4時間レース with フジニックフェス』。2023年シーズンは半分以上のクラスで、チャンピオン争いが最終戦までもつれ込み、明日の決勝レースで今季のS耐王座が決まることとなる。

 スーパー耐久では、各レースの時間や距離に応じて、付与されるポイントが異なる。今回は4時間レースということで、第3戦SUGOや第6戦岡山のように“3時間耐久フォーマット”で採用されているポイントが与えられるが、今季のスポーティングレギュレーション第29条2)⑥に『シリーズ最終戦のレース距離が、5時間、または700km未満の競技会の場合、通常ポイントの1.5倍のポイントが与えられる』という項目が新たに追加された。

 これにより、優勝すると30ポイント、2位に22.5ポイント、3位は18ポイントと、5時間レースフォーマットと同じようなポイントが得られることとなるのも、最終戦の決勝前にチェックしておきたいところだ。

 すでにST-Zクラスは、第6戦岡山で52号車埼玉トヨペット GB GR Supra GT4(山﨑学/吉田広樹/服部尚貴/川合孝汰)のチャンピオンが確定している。またST-TCRクラスは、シリーズ順位の成立条件である5大会以上の参加という基準を満たしていないため、今季に関してはチャンピオン争いというものはない。

 残るはST-X、ST-1、ST-2、ST-3、ST-4、ST-5クラスがこの最終戦で王者誕生となるのだが、このうちST-Xクラスは、7戦のうち獲得ポイントの多かった6戦分が採用される“有効ポイント制”が導入される。第6戦岡山を終了した時点で14号車中升 ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/平良響/片岡龍也)、1号車HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)、23号車TKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/元嶋佑弥/中山友貴)の3台がチャンピオンの可能性を残しているが、今日の予選で14号車がポールポジションを獲得したことで、実質的に14号車と23号車の2台にチャンピオン争いが絞り込まれるかたちとなった。

 このメルセデスAMG GT3同士の対決、なかでも圧倒的に有利なのは14号車で、6位以内に入れば自力でチャンピオンが確定する。対する23号車は、チャンピオンとなるためには優勝が絶対条件だ。

 ST-1クラスではシンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)、ST-2クラスはENDLESS GR YARIS(花里祐弥/石坂瑞基/伊東黎明/岡田整)が大量リードを築いており、いずれも決勝レースで完走を果たせばチャンピオンが決まるという状況だ。

 ST-4クラスは、第5戦もてぎ、第6戦岡山と連勝を飾っている41号車エアバスター WINMAX GR86 EXEDY(石井宏尚/冨林勇佑/水野大)バスターと富士24時間レースを制した60号車全薬工業 G/MOTION'GR86(塩谷烈州/瀬戸貴巨/小野耀平)の一騎打ち。14.5ポイントをリードしている41号車は、3位以内でゴールすれば自力でのチャンピオンが確定する。

 ST-5クラスも2台の争いとなっており、117ポイントで首位を快走する72号車OHLINS Roadster NATS(金井亮忠/山野哲也/野島俊哉)と、104.5ポイントで追いかける17号車DIXCELアラゴスタNOPROデミオ(西澤嗣哲/大谷飛雄/小西岬/野上敏彦)のチャンピオン争いとなっている。今日の予選では72号車がポールポジションを獲得し、その差を2ポイント広げるかたちとなった。こちらも決勝で3位以内に入れば、17号車の順位にかかわらずチャンピオンが決まる。

 まだチャンピオンが決まっていないクラスのなかで、最も混戦模様なのがST-3クラスだ。TRACYSPORTS with DELTAの2台(38号車/39号車)とOKABEJIDOSHA motorsportの2台(15号車/16号車)という4台がチャンピオン獲得の可能性を残しているのだ。ランキング首位に立つ38号車は、ライバルに対して10ポイント以上リードしており、決勝でも2位以内のフィニッシュで自力でのチャンピオンが確定する。ただ、毎戦のように僅差のバトルを繰り広げているクラスだけに、最後まで目が離せない戦いが繰り広げられそうだ。

 クラスによっては、ほぼ王座が確定しているところもあるのだが、昨年のスーパー耐久でも“まさかの大逆転劇”が各クラスで見られた。今回は富士24時間以来の全9クラス混走でのレースとなるため、どこに波乱が待ち構えているか分からない。そういう意味では、最後まで気の抜けない4時間レースとなるだろう。