“ユハ・カンクネン”と書いて“カッレ・ロバンペラ”と読む。WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のヤリ-マティ・ラトバラ代表はWRC.comにそう語った。

 WRCの歴史を語る上で欠かせないレジェンドドライバー、カンクネンが4度の世界タイトルのうち最初のタイトルを獲得したとき、彼は27歳。2022年に22歳の若さで史上最年少チャンピオンに輝いたロバンペラよりも5歳年上ではあったが、ラトバラは、両者が比較対象になり得ると述べた。

 ラトバラはラリーカーコレクターであることは有名だが、彼はこのスポーツの偉大な歴史家のひとりとしても知られ38歳のチームボスがドライバー同士を比較するうえでは、背景に充分な考えを持っているに違いない。

 2023年シーズンを終える前に、ロバンペラが自身2度目のドライバーズタイトルを獲得したことは、ラトバラが幼い頃から追いかけてきた若き“フライング・フィン”のキャリアの思い出に思いを馳せ、微笑ませるのには充分な出来事だった。

「今年のカッレ(・ロバンペラ)のアプローチはユハ・カンクネンに似ていた」とラトバラは語る。

「すべてのラリーで勝利を狙うのではなく、必要なポイントを計算し考えて戦っていたんだ」

「カッレとヨンネ(・ハルットゥネン/コドライバー)は2度目のチャンピオンにふさわしいよ。カッレはシーズン中、驚くほど安定していた。エルフィン(・エバンス)もまたプレッシャーをかけ続けるために良い仕事をしていたが、カッレは最後まで自分の仕事をやり遂げたんだ」

■ロバンペラの連覇、タイトル獲得数はどこまで伸びる!?

 現在23歳のロバンペラがカンクネンより5年早くスタートを切っていることを考えると、彼がいくつタイトルを獲得できるのかという疑問が生まれてくる。そのことを巨匠本人に質問として投げかけると、カンクネンは微笑んだ。

「カッレは特別な才能を持っている」と64歳のフライング・フィンは現チャンピオンを評した。

「それは我々の目にも見えるし、これまでも見てきているものだ」

「何回チャンピオンになれるかって? それは誰にも分からないと思うが、彼が多くの勝利を手にする時期が来ていることは間違いないね」