MotoGP第19戦カタールGPの決勝レースがロサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、MotoGPクラスはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)が最高峰クラスで初優勝を飾った。

 タイトル争いを展開するフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は2位、対してホルヘ・マルティン(プリーマ・プラマック・レーシング)は10位に終わり、ふたりの差は21ポイントとなった。

 前日のスプリントレースでは、1周目にアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)、ミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)が絡むクラッシュが発生した。このクラッシュにより、アレイシ・エスパルガロは左足腓骨に小さな骨折を負い、オリベイラは右の肩甲骨を骨折した。アレイシ・エスパルガロは決勝レースに出走したが、オリベイラは決勝レースを欠場となった。

 また、アレイシ・エスパルガロはフリープラクティス2のフランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)に対する振る舞いについて、6グリッド降格のペナルティを受け、16番手グリッドとなった。アレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)の代役として参戦するイケル・レクオーナは、Q1の走行妨害により3グリッド降格ペナルティを受けて最後尾に並ぶことになった。

 ナイトレースの決勝レースは、気温26度、路面温度28度のドライコンディションで始まった。オープニングラップでトップに立ったのはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)で、2番手にルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)、3番手にファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)が続く。

 バニャイアとチャンピオン争いを繰り広げるホルヘ・マルティン(プリーマ・プラマック・レーシング)は8番手に後退。序盤、バニャイアは後方を引き離しにかかり、2周目を終えた時点で、すでに8番手のマルティンに約2秒の差をつける状況である。

 5周目、トップを走るバニャイアは、2番手に浮上したディ・ジャンアントニオとの間に差を築き始める。ディ・ジャンアントニオの後ろにはブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が浮上。4番手にアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)、5番手がマリーニ。マルティンはマリーニの1.5秒後方の、6番手を走行していた。

 トップ集団に追い付きたいマルティンだが、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)と激しい6番手争いを繰り広げ、前を追うことができない。レース中盤の11周目には、5番手のマリーニとマルティンとの差は3秒以上に開いた。さらに、マルティンはビニャーレス、そしてマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)のオーバーテイクを許し、8番手にポジションを下げてしまう。そのマルティンに、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が迫る。

 マルティンはマルク・マルケスをかわして7番手に浮上したものの、クアルタラロ、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)にパスされて9番手に後退する。ペースの上がらないマルティンは、中団でのポジション争いを余儀なくされていた。

 一方、バニャイアはトップをキープしていた。ただ、2番手のディ・ジャンアントニオを振り切ることができず、15周目を迎えてもふたりの差は約0.2秒のままだった。また、ディ・ジャンアントニオの4.5秒後ろは3番手のビンダーを筆頭とするマリーニ、アレックス・マルケス、ビニャーレスの表彰台争いとなった。

 残り4周、ついにディ・ジャンアントニオがバニャイアをオーバーテイクする。ディ・ジャンアントニオがトップ、バニャイアが2番手というオーダーとなった。翌周、1コーナーでディ・ジャンアントニオをパスしようとしたバニャイアは、アウト側からコーナリングに入ったディ・ジャンアントニオとの接触を避けるためにオーバーランを余儀なくされる。バニャイアは2番手をキープしたものの、ふたりの差は3秒以上に開いた。

 ディ・ジャンアントニオはトップでゴール。MotoGPクラスで初優勝を飾った。2位はバニャイア、3位はマリーニが獲得している。4位はビニャーレス、中盤まで3番手を走行していたビンダーは5位だった。

 マルティンは10位でゴール。この結果、チャンピオンシップのランキングトップであるバニャイアと、ランキング2番手のマルティンとの差は、21ポイントとなった。

 クアルタラロは7位、マルク・マルケスは11位でゴール。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は19位でレースを終えた。