2024年、WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに投入される予定のアルピーヌの新型LMDh車両『アルピーヌA424』が、4度目のテストセッションをスペインのモーターランド・アラゴンで行った。

 このテストはいわゆる『耐久テスト』という位置付けで、30時間にわたる走行が行われた。

 アルピーヌは当初の目標走行距離を5400kmと設定していたが、ターボチャージャーや電気系統、オイルと水漏れに関連する信頼性の問題が発生したため、予定されていた30時間は無事完走したものの、5027kmを走破するにとどまったという。

 信頼性の評価に加え、今回のテストセッションではレースを前提にした条件下での走行を念頭に、セットアップ作業とミシュランタイヤの理解にも重点が置かれた。

 アルピーヌのモータースポーツ担当副社長、ブルーノ・ファミンは、「率直に言って、チーム全員が最初の耐久テストでこの走行距離を達成できたことを喜んでいる」と語った。

「全員の努力が報われた、という満足感がある。セッションの主な目的は、弱点を探して信頼性を試すことにあった。それらのうちのいくつかが見つかったので、これから対処する必要がある」

「そして、時間はあっという間になくなっていく。カタールでのシーズン開幕まであと100日あるが、信頼性の面でもパフォーマンスの面でも、我々にはまだやるべきことが膨大に残されているのだ」

「我々はいま、データを分析し、12月中旬にポルティマオで行われる次のセッションを最大限に活用してクルマを改善し続けるために、このセッションからできることすべてを学ぶ必要がある」

 テストに参加したドライバーのひとり、シャルル・ミレッシは次のように述べている。

「過去数か月間、クルマの開発に携わることができて光栄だった。クルマが最初の走行以来どのように進歩してきたか、そしてさらにどれだけやるべきことがあるかを見るのは、興味深いことだ」

「僕らは良い仕事をしたと思う。開発(テスト)は耐久的なフォーマットで行われ、これはチーム全体にとって大きな仕事であり、何よりもプロジェクトの将来にとって不可欠なステップとなった」

 また、チームマネジャーを務めるフィリップ・シノーも、今回のテストからより実戦に近い形式でのオペレーションとなったことを次のように強調した。

「我々はA424のこの最初の耐久セッションを、レースで経験するものにできるだけ近い状態で実施するよう心がけた。スタート、セーフティカー、FCY(フルコースイエロー)を含む一連のレースシーケンスをすべてシミュレートし、ドライバー、メカニック、エンジニアの全員が動作モードを習得して自動化できるようにした」

「このタイプのセッションは、クルマにとっても、方向性を見つけなければならないチームメンバー全員にとっても、明らかに重要なものだ。我々は間違いなくアクティブ・ラーニングの段階に入っている。2月末にカタールに到着するまでに学ぶべきことがまだたくさんあることは分かっているが、できる限りの準備ができるよう全力を尽くしている」

 今回のテストと同時に、アルピーヌは2台目のA424シャシーを活用し、アメリカ・ノースカロライナ州にあるウインドシアの風洞施設においてIMSAが要求する試験を受け、ホモロゲーションを受けるプロセスも開始したとしている。

 既報のとおり、アルピーヌは大西洋の両側でホモロゲーションをめぐる忙しないプロセスに直面しており、WECの基準を満たすために12月中旬にはスイスのヒンウィルにあるザウバーの風洞施設にも、A424を持ち込む必要がある。