11月24日、MotoGP第20戦バレンシアGP 初日のセッションがリカルド・トルモ・サーキットで行われ、プラクティスはマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)がトップで終えた。

 いよいよ2023年シーズンの最終戦を迎え、MotoGPクラスの王座決定戦の口火が切られた。ランキングトップのフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)はプラクティスで15番手に沈み、土曜日の予選はQ1からのアタックとなる。21ポイント差でランキング2位のホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)は2番手でプラクティスを終え、ダイレクトQ2進出を果たしている。

 また、第6戦イタリアGPでの怪我が長引き、第18戦マレーシアGPと第19戦カタールGPへの出場を見送っていたアレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)が今大会で復帰している。ミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)は、前戦のスプリントで右肩肩甲骨を骨折したことから欠場となっており、ロレンツォ・サバドーリが代役を務めている。

 午前のフリー走行1回目は気温15度、路面温度9度のドライコンディションで行われた。序盤は前戦カタールGPで優勝を飾ったファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)がトップに立ち、マルティン、マルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が続く。そんななか、ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)、アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)の2名による転倒が相次いだ。

 序盤10分ほどで上位6名が1分30秒台に突入させており、なかにはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)とファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)の面々も。さらに中盤頃には、マルク・マルケスが単独でのアタックで1分30秒564を叩き出して首位に。

 その後、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)、終盤に差し掛かる頃にはディ・ジャンアントニオによってトップタイムが塗り替えられる。残り5分を切ると全ライダーのアタックが再開されるなか、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が転倒を喫してイエローフラッグが振られてしまう。それによりマルティンのタイム更新が阻まれたが、その後のアタックでタイムを縮めて2番手につける。

 終了間際までトップに変動はなかったが、ヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が1分30秒191でトップタイムを塗り替え、首位発進を決め、ディ・ジャンアントニオが2番手、マルティンが3番手となった。4番手にはベゼッチ、5番手にはビニャーレスが続き、またクアルタラロとマルク・マルケスもトップ10入り。チャンピオン争いを繰り広げるバニャイアは、13番手で終える展開となった。

 プラクティスは気温24度、路面温度26度のドライコンディションでスタート。早々からディ・ジャンアントニオがトップに立ち、開始からわずか5分ほどで1分29秒924をマークする。序盤から順位が目まぐるしく入れ変わるなか、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)、ベゼッチが立て続けにクラッシュを喫す。

 さらにその後アウグスト・フェルナンデス(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)とリンスも転倒を喫し、わずか10分ほどで4名のライダーの転倒が相次いだ。そのなか、クアルタラロが2番手に食い込み、3番手にはアレックス・マルケス、4番手にはマルク・マルケスとマルケス兄弟がつける状況となった。

 開始から20分頃には、マルク・マルケスが1分30秒131をマークして2番手に浮上すると、その後も連続で自己ベストを更新。ディ・ジャンアントニオもほぼ同タイミングで0.119秒短縮させて、トップタイムを塗り替える。

 中盤頃には、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が2番手につけると、ライダー達がセカンドアタックへと入っていく。マルク・マルケスがトップに立つも、その直後にマルティンが0.001秒上回って首位交代。さらにビニャーレスが1分29秒392をマークして、2016年以来となるオールタイムラップ・レコードを更新してトップに踊り立った。

 残り20分頃にはディ・ジャンアントニオも1分29秒397をマークして、2番手に並ぶ。その後、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が3コーナーでハイサイドでの転倒を喫し、コース上にパーツが取り残されたため一時赤旗中断となった。

 残り10分ほどで再開されたが、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)とラウル・フェルナンデス(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)のふたりが相次いでクラッシュ。ライダー達がタイムアップを図るなか、マルティンとバニャイアがサイド・バイ・サイドでアタックをする場面も見受けられた。

 その後ミラーが2度目の転倒、さらにポル・エスパルガロ(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)も転倒を喫し、初日はクラッシュが相次ぐ展開となった。終了間際にはビニャーレスが連続でトップタイムを塗り替え、最終的には1分29秒142をマークして首位で終えている。

 2番手にはマルティン、3番手にはザルコとプリマ・プラマック・レーシングのふたりが並んだ。4番手にはディ・ジャンアントニオ、5番手にはベゼッチがつけ、上位5名が2016年以来となるオールタイムラップ・レコードを更新した。ランキング首位のバニャイアは15番手に沈み、痛恨のダイレクトQ2を逃すという結果で終えている。

 マルク・マルケスは7番手でダイレクトQ2進出を手にしたが、チームメイトのミルは、FP1での転倒後にさらなる検査を受けるために病院に向かったため、プラクティスは走行を見合わせていた。

 クアルタラロ、ヤマハでのラストレースとなるフランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は13、14番手となり、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は16番手とわずかにトップ10に進出できず、予選はQ1からのアタックとなる。