F1第23戦アブダビGPを訪れた平川亮。2024年にマクラーレンF1チームのリザーブドライバーを務めることが決まっている平川だが、今回マクラーレンのガレージでフリー走行1回目を見学したことで、外から見ているだけではわからなかったことを「肌で感じることができた」と明かした。リザーブドライバーを務める2024年に向けてさっそく収穫があったようだ。

 現在マクラーレンにはランド・ノリスと、新人ながら表彰台を獲得するなど結果を残しているオスカー・ピアストリのふたりがいるが、平川はそんなふたりをどう見ているのか。そして、2024年はマクラーレンのリザーブドライバーとして何を目標にしているのか。フリー走行1回目の終了後、平川に訊いた。

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──金曜日のフリー走行1回目ではふたりの無線を聴き比べていたのか、それともどちらかのドライバーの無線を聞いていたのですか?

平川亮(以下、平川):ふたりのドライバーの無線を聞くとわからなくなってしまうので、メインは(パト・)オワードのほうを聞いていました。

──そもそも、F1はどれくらい見ているのですか?

平川:マクラーレンと契約するよりも、ずっと前からF1はフォローしていて、ほとんど見ています。

──ランド・ノリスとオスカー・ピアストリの印象は?

平川:ふたりとも目安とする能力が高いですね。特にピアストリはルーキーなのに、初めてのサーキットでも数周走っただけで、きちんとタイム出しているのはすごいなと。もちろん、そこはチームがしっかりとした準備をしているからだと思います。こういったことは僕にとっても、ほかのカテゴリーで走るうえでとても参考になっています。

──ドライバーとして、ほかのドライバーのドライビングで参考にしていることはありますか?

平川:ランド・ノリスの走り方を見ています。どうやってクルマを止めて、曲げるか。それは僕だけでなく、チームも研究していますね。

──ノリスのドライビングスタイルは?

平川:ものすごく丁寧で、いまのF1のクルマやタイヤに合っていると思います。滑らせないし、クルマの動かし方がアグレッシブではないんです。

──来年、マクラーレンで何をやるかという目標はありますか?

平川:自分がどこまでできるのかというところを試したいです。そのためには、いかに(F1マシンに)乗れる機会を作るかです。シミュレーターも大事ですけど、実車に乗れるチャンスを作って、いかに自分が評価されるチャンスを作れるかだと思います。というのも、マクラーレンは自チームの育成ドライバーだけでなく、ほかのチームやメルセデス系のドライバーなどたくさんの選択肢を持っているので、そのなかで自分もその選択肢のひとりして認めてもらえるようにしたいです。

──チャンスを作るというのはテスト? それとも、フリー走行で?

平川:もちろん、乗るチャンスは限られているので、テストでもいいのですが、やはり公式のセッションで乗ってみたい。ただ、チャンスはそんなに多くないので、チャンスがあれば、少しでも多くつかみたいです。

──WEC世界耐久選手権の出場とマクラーレンのリザーブドライバーの二足の草鞋を履くということは、ヨーロッパを中心にほとんど海外で生活するわけですが、その準備は?

平川:今年の1月からモナコをベースにしてレース活動しているので、来年もそれを継続していくつもりです。

──WECとF1が重なるところは、レギュラードライバーとなるWECを優先すると思いますが、それ以外はすべてF1でマクラーレンに帯同する予定ですか。

平川:WECと重なっていないとしても、すべてのグランプリに帯同することはしません。サーキットへ行って、いるだけではもったいない。メリットがないのであれば、ヨーロッパにいて、シミュレーターに乗ったほうがいいという場合もあります。そのあたりは、チームと交渉中です。