2024年シーズンに向けたスペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで行われた公式テストで、マルク・マルケスがドゥカティのMotoGPマシンを初ライドした。最終的に、マルケスは4番手につけてテストを終えている。

 バレンシアGPから2日後の11月28日、大きな注目を集めたのはマルク・マルケスのドゥカティ初ライドだ。11時過ぎ、マルケスがこの日初めてコースインする際には、多くのフォトグラファーやジャーナリストが、グレシーニ・レーシングMotoGPのピット前を取り囲んだ。人垣のなか、マルケスは紺色のベースに赤みがかったオレンジのゼッケンがあしらわれたマシンにまたがって、コースインしていった。

 11年間所属したホンダを離れ、2024年からドゥカティのサテライトチーム、グレシーニ・レーシングMotoGPに移籍するマルケスにとって、この日がドゥカティ初走行だ。今季のチャンピオンマシンであるデスモセディチGP23を走らせた。

 何度かコースインとピットインを繰り返したマルケスは、セッション終盤にトップに浮上する時間帯もあった。最終的に、マルケスは49周を走り、46周目に記録した1分29秒424によって、4番手でテストを終えた。

 この結果は、トップのマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)から0.171秒差。ドゥカティ勢としてはマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)に次ぐ2番手のタイムである。ホンダからドゥカティへの乗り換え初日であることを考えれば、ずば抜けた適応能力をうかがわせる結果だ。

 契約上、テスト後にマルケスの取材対応は行われなかったが、グレシーニ・レーシングMotoGPスポーティング・ディレクターのミケーレ・マシーニが囲み取材に応じた。マシーニもマルケスに関する質問について多くを語ることはできなかったが、「ふたりのライダー」のテストについて、こう回答した。

「どちらのチームも周回を重ねることに集中しました。今日はコンディションのためにあまり多くの周回をこなすことはできませんでしたが、最終的に素晴らしい結果を残したと思います」

 また、2024年のチームについて、こう言及している。

「今、何かを言うのは難しい状況です。ただ、私たちがこの決断をしたとき、アレックス(・マルケス)とともに、レベルを改善する素晴らしいチームになるだろうと確信していました。そのアプローチは素晴らしいと思いますし、新しいチャプターとして素晴らしいスタートだと思います」

 チームメイトになるマルケスの弟、アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)は、囲み取材の時点ではまだマルケスと話をしていなかったそうだが、兄マルクが再び隣のピットにいることについて、「ナイスだよ」と語っていた。アレックスにとってマルクがチームメイトになるのは、2020年のレプソル・ホンダ・チーム以来、2度目だ。

「彼がこのチームに移籍してくると発表があって、チームのレベルが上がるし、僕も得るものがあると思った。自分がライダーとして成長するいい機会だと思うんだ」

 バレンシアGPで連覇を達成したチャンピオン、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)のコメントも紹介しよう。マルケスのパフォーマンスに驚いたか、と質問されると、バニャイアはこう答えた。

「(ドゥカティ移籍の発表後)、マルクの初テストについては話したよね。『最初のテストで1番になる』って。(4番手だったので)惜しかったね。でも、彼は僕たちのバイクにとてもハッピーだったと思うし、満足したんじゃないかな。昨年よりもスムーズだったみたいだ」

 マルケスがどう感じて走っていたのか、それについて尋ねるには2024年2月上旬のセパンテストを待たなければならない。ただ、少なくともバレンシアテストの順位は──もちろん、これがすべてではないとしても──、マルケスのドゥカティにおけるパフォーマンスを物語っている。