2024年FIA F2にロダン・カーリンから参戦する宮田莉朋。11月29日〜12月1日の3日間にわたり実施されるFIA F2ポストシーズンテストを前に、アブダビのヤス・マリーナ・サーキットを訪れた宮田に、ロダン・カーリンの印象、そしてF1とは宮田にとってどういう存在かを聞いた。

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——2024年からFIA F2に参戦することはすでに発表していましたが、所属するチームに関しては今日(11月28日)、ロダン・カーリンだと発表がありましたね。率直な感想を聞かせてください。

宮田莉朋(以下、宮田):僕の所属するTOYOTA GAZOO Racing WECチャレンジプログラムには、FIA F2というプランが元々なく、突然舞い込んできたオファーでした。それに対してモリゾウさんはじめ、TGRの皆さんが背中を押してくれるかたちで実現となったので、本当に嬉しいですし、この機会を今後に繋げたいというのがいまの正直な気持ちです。

——ロダン・カーリンというチームについては?

宮田:マカオGPのF3で走っていたので、前から知っていましたし、2022年のスーパーGTのチームメートのサッシャ(フェネストラズ)が長くカーリンでレースをしてきたドライバーだったので、存在は知っていました。また角田裕毅選手もここを卒業してF1へ行っているので、以前から知っていたチームです。

——ロダン・カーリンのチームスタッフと会うのは、アブダビが初めて?

宮田:ここに来て、初めてです。

——では、チームの本拠地であるイギリスには立ち寄らずに、今回は日本から直接アブダビに来た?

宮田:はい、そうです。

——では、ファクトリーでシミュレーターはやっていない?

宮田:はい。今後ファクトリーを訪れてから、試すことになると思います。

——いま、シートを作っている最中ということからも、今回は時間がない中でのテスト参加となるわけですね。

宮田:事前の準備はそこそこやってきたつもりですが、FIA F2の車両も初めてですし、タイヤも初めて。そして、知らないサーキットを走るわけですから、準備よりも実際に走って得られる、ひとつひとつの経験を大切にしたい。

 そして、新しいチームで走ることになるので、コミュケーションも大事になると思いますので、そのへんも積極的にとっていきたいです。ただ、2023年はWEC世界耐久選手権にも何度か帯同して、TGRの外国人のスタッフとも交流しているので、いつもどおりやるという感じですかね。

——初めて経験する中で最も気をつけていることは?

宮田:何かひとつということはなくて、FIA F2というカテゴリーがどのようなものなのかをしっかりと学びたい。今年スーパーフォーミュラに参戦していたリアム・ローソン選手を通して、FIA F2というカテゴリーのことやクルマのことも知りましたが、結構クルマが違うということを聞いています。

 その違いを現場で体験できることは貴重な経験だと思うので、その経験をしっかりと積み重ねていきたいですし、この経験はこの先、いろいろなカテゴリーに絶対生きてくると思います。

——FIA F2はチェックしていた?

宮田:当然、見ていました。FIA F2で活躍したら、その後F1へ上がっていく人も多いですからね。たとえ、F1へ上がらなくても、FIA F2を通った後、いろいろなカテゴリーで活躍しているので注目はしていました。

——ということは、F1も見ていた?

宮田:F1はカートをやっていたときから見ていました。

——宮田選手にとって、F1とはどういう存在?

宮田:僕だけでなく、みんなもそうだと思いますが、モータースポーツのトップ。F1で流行ったことがその後、1年後ぐらいに日本でも流行るというイメージがあり、F1を見ていれば、スーパーフォーミュラで先にそれを利用できるという意味でF1を見ていました。

——小さなころからF1を見ていたわけですが、四輪へステップアップする頃にはトヨタはF1を撤退していたと思うのですが、どうしてトヨタの育成プログラムを選んだのですか?

宮田:元F1ドライバーの高木虎之介さんが僕の師匠で、資金的な部分も虎之介さんがバックアップしてくれました。カートをやっているときから、トヨタの名前をつけてレースしていたので、そのころからトヨタで走るという選択をしていました。

 カート時代にはまだ中嶋一貴さんや小林可夢偉さんがF1を走っていました。僕がフォーミュラトヨタレーシングスクール(FTRS/現TGR-DC RS)に入るときにはすでにトヨタはF1を撤退したのですが、虎之介さんから『速いドライバーはどのメーカーにいようがチャンスはあるから』と教えられていたので、何も迷いはありませんでした。