フォードのドライバー、ハリー・ティンクネルは、デイトナ24時間レースの予選で GTDプロクラスのペースが「魔法のように」急上昇し、2台の新型マスタングGT3が置いていかれたことに驚きを露わにした。

 フォード・マルチマチック・モータースポーツからエントリーした2台の新型マスタングGT3は、1月19〜21日の公式テスト『ロア・ビフォア・ザ・ロレックス』のプラクティスセッションを通じてクラストップ5に入る成績を収め、予選前の最終セッションを終えた段階では、65号車ディルク・ミューラーが1分46秒007というベストラップでクラス3番手となっていた。

 しかし予選でミューラーは、ポールポジションを獲得したセバスチャン・プリオールのAOレーシング77号車ポルシェ911 GT3 Rから0.991秒差となる9番手タイムしか残せなかった。姉妹車の64号車ティンクネルに至っては首位から1.458秒おくれの13番手で、クラス最下位となった。

 予選前、AOレーシングのポルシェは1分46秒402がベストラップだったが、日曜日の予選ではプリオールはそれを2秒以上縮めたことになる。

「予選までは、かなりまともに見えていた」とティンクネルはSportscar365に語った。

「僕らは当初から、正々堂々とやっていることを明確にしてきた」

「燃料を抜くのに少し時間が必要だった。ベストラップで少しトラフィックがあったのは残念だったけど、多分それまでよりコンマ6秒は速かったと思う」

「僕らは自分たちが思っていたペースで走っていたけど、その後、魔法のように(周囲の)ペースが大きく上がったんだ」

 AOポルシェと同様に、2番手のバッサー・サリバン14号車レクサス RC F GT3(ジャック・ホークスワース)も予選で大幅に改善し、テストと比較して2秒弱のタイムアップを果たしている。

 ティンクネルは、2023年のデイトナ24時間では自身が運転していたポルシェのパフォーマンスについて、次のように語った。

「テストの週末には、予想していたよりもちょっと簡単に彼らを追い越したが、彼らはコーナーを得意としている。それは昨年から分かっていることであり、彼らは単純にパワーを上げただけのように映る」

「そしてレクサスは、昨年よりわずか10kgだけ重い。(昨年のGTDプロを制したメルセデスのマロ・)エンゲルは、本当に彼らから勝利をもぎ取らなければならなかった。 彼らが良いドライバーであることは予想していたので、彼らがいま、そこにいるのは驚きではなかった」

■トラブルなくテストを走行「信頼性はとても高い」

 予選で順位を落としたことは残念だったが、ティンクネルはロア・テストの期間中、新型マスタングGT3がトラブルなく走行できたことに満足していると語った。

「信頼性はとても高く、僕らはプログラムをうまく進めてきた」と彼は言う。

「長いプログラムであり、これが最初のレースなので、証明しなければならないことがたくさんある」

「クルマに乗るたびに僕らは学んでおり、(予選前日の土曜日には)妥当なウインドウの中にいると感じた。(レースで)競争力を発揮できればいいが、この予選結果からすると、少し厳しいものになりそうだ」

「もちろん、これは大きなレースであり、フォードにとって復帰最初のレースなので、できる限りの最善の仕事をしたいと思っている。これから先、長いシーズンが待っているのだから、できる限り最高のポイントを獲得したいと思う」