マクラーレンF1のチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、マクラーレンの2023年型マシン『MCL60』が特に予選セッション中に予測不能な性質を示したことを認め、2024年型マシン『MCL38』のすべての欠陥を解決するには「対処に数カ月かかる」可能性があると警告している。

 昨シーズンは、複数の段階にわたるアップグレード開発プログラムを始めてからのマクラーレンの目覚ましい進歩に、異論の余地はなかった。しかしマクラーレンは、このアップデートによりマシンが限界に達したときに安定性を低下させる望ましくない特性も生じたと考えている。サンパウロGPとアブダビGPで目を引いたランド・ノリスが犯した予選のミスは、この問題の特にわかりやすい例だった。

 それ以来、マクラーレンはマシンの独特な挙動の根本的な原因を調査して特定することを優先してきた。

「マシンをもっと速くできたかどうか、我々は確かに自問自答した。それに、どういうわけか予選で限界まで走ると性能がわずかに発揮しづらくなる」とステラは説明した。

「まず第一に、この疑問が妥当なものなのか、それともこれは単なるランダムな出来事で、技術的な観点から実際には相関していないのかといったことを確認した」

「検討できたはずの点がいくつかあるのは間違いないと思うし、それは空力面にも影響する」

 ステラは、F1の現世代のグラウンドエフェクトマシンにおけるエアロダイナミクスと、車高設定の重要な相互関係を強調した。

「これらのマシンでは、エアロダイナミクスと乗り心地はほぼ密接に関連している。なぜなら、これらのマシンをできるだけ低い位置で走らせたいからだ。これはどのチームにとっても課題のひとつとなっている」

「たとえば、この観点から適切な妥協点がどこにあるのかを考えてみる。我々が見てきた部分の具体的な実例を挙げると、これがさらに注目に値する領域となっている。我々の知的財産の保護という理由によって開示できない分野は他にもいくつかあるが、これは冬の優先事項のひとつだった」

 ステラは、MCL60に潜む予測のつかない特性のほとんどについて、それが新車MCL38のデザインに組み込まれるのをマクラーレンのエンジニアは防ぐことができると確信している。しかし、この特異な特徴を完全に排除するプロセスは、新シーズンが開幕して数戦が終わるまで時間がかかるだろう。

「利点の一部は新車に組み込まれているかもしれない。しかし実際にいくつかのプロジェクトは、他の開発とともにトラックサイドで行われる可能性のあるワークストリームに属している。例を挙げるならば、対処に数カ月かかるものもある」