1月26日、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レースは、レースウイークの走行2日目を迎えた。翌土曜日にスタートする決勝レースに向け、この日は1回のプラクティスセッションが行われている。

 ここでは金曜日のパドックから、各種トピックスをお届けする。

■キャデラックが速さを維持

 金曜日の11時20分から60分間行われた最終プラクティス4では、アクション・エクスプレス・レーシングの31号車キャデラックVシリーズ.Rを駆るジャック・エイトケンがトップタイムを記録した。これで木曜からの4セッションすべてでキャデラック勢が最速タイムを手にしたことになる。

 LMP2ではTDSレーシングの11号車オレカ07・ギブソン、GTDプロではアイアン・リンクスの60号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2、そしてGTDクラスではアンドレッティ・モータースポーツの43号車ポルシェ911 GT3 Rがこのセッションでのクラス最速タイムを記録した。

 日本勢ではケイ・コッツォリーノのAFコルセ21号車フェラーリ296 GT3がGTDクラス12番手、宮田莉朋のバッサー・サリバン12号車レクサスRC F GT3が同20番手で最終セッションを終えている。

■トラブルにうまく対応したコルベット陣営

 GMのスポーツカー・プログラムマネジャーを務めるローラ・ウォントロップ・クラウザーは、チームの2台のGTDプロ車両の走行を制限した電気系トラブルとエンジン交換に、コルベット・レーシング・バイ・プラット・ミラー・モータースポーツがどのように対応したかについて「非常に誇りに思っている」と述べた。

 クラウザーはSportscar365に対し、次のように語った。

「彼らはこの状況に立ち上がり、どんな不都合が起きても、すぐに前進する方法を見つけ、それを実行してきた。(信頼性の面では)完璧を求めることはできない。対応しなければならない状況もあるだろうが、全員がうまく対応している」

■2台体制の戦略的利点

 ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティのアキュラARX-06の2台体制への拡大は、チーム副社長兼ゼネラルマネージャーのトラビス・フージによれば「戦略のウインドウを開く」という。

「パフォーマンスの観点から、クルマにできる限りのことをすべて行う」とフージ。

「2台体制になったことで、レース終盤には、『2台目のクルマがあればこんなことができるのに……』と思っていたような戦略が実行できるようになる、ということだ」

 一方、チームのグローバルオペレーションディレクターであるマイク・オガラによると、昨年のレースでは2台だったエントリーが今回1台へと縮小されたことは、チップ・ガナッシ・レーシングの01号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・レーシング)の戦略に影響を与える可能性があるという。

 彼は、タイヤ戦略などに関しては、より遅いクルマにおいて“実験する”キャパシティを失ったと述べている。

「ソフトに適した寒さなのか、ミディアムに適した暖かさなのか。また、雨がらみのときには、ウエットからインターミディエイトやフルスリックに移行するタイミングが分からない。そんなとき、何周もラップダウンになっているもう1台のクルマがあれば、そのための“モルモット”として使用することができる」

 オガラは、重要な終盤の時間帯に向けてより良い位置に立つために、チームはレース序盤により多くの戦略的リスクを負わなければならないかもしれないと付け加えた。

「レースが長いので、序盤で少し失敗しても挽回できるのが良いところだ。そのため、1台の車両でエントリーする場合は、レースの早い段階でそのようなことをいくつか試して、レース後半までにそれをポケットに入れておくことになるかもしれないね」

■ミシュランの新GTタイヤもデビュー

 11月に発行されたブルテンによれば、ミシュランはGTDプロとGTDのチームに対し、今週末世界的にデビューする新しい『ミシュラン・パイロットスポーツ・プロ・GT H1』タイヤコンパウンドでは、右側タイヤをシングルスティント(1スティントで交換)するよう推奨している。

 ただし、今週はGTカテゴリーにおけるタイヤの割り当て数に変更がないため、ダブルスティントは左側タイヤで可能となる。

 GTDプロおよびGTD チームには、イベント全体で最大25セットのタイヤが割り当てられている。これには、前週のロア・テストの週末の予選から持ち越される追加セットは含まれていない。

■“三味線条項”が強化

 IMSA は、GTカテゴリーの『パフォーマンスの予測』に関するウェザーテック選手権のスポーティング・レギュレーションにさらに明確化を加えた。

 これには、「GTカテゴリー内の各メーカーのマシンの中でもっとも高性能なマシンの間の競争力を維持する、実証されたスピードとラップタイムのパフォーマンス、スティントの長さ(最大ペースでグリーンフラッグ30周まで)、給油時間(グリーンフラッグでの1周あたり1.3秒以上)」が含まれるが、これらに限定されたものではない。

 この言葉遣いは、以前のコース上のセッションでのパフォーマンスより向上したことが判明した場合、IMSAが単一メーカーの全車両に「停止と修理」を強制することを可能にするレギュレーション、いわゆる“三味線条項”に関連したものである。

 IMSAは、デイトナ24時間の決勝後、GTPとGTDプロの両カテゴリーの上位3台を「管理された場所」で一晩留置し、月曜8時からより「徹底した詳細な」検査を行う予定だ。

 競技者に宛てられたブルテンによれば、IMSAは月曜15時までに車両保管を解除する予定としている。

■2月にセブリングテストに挑むランボルギーニSC63

 アンドレア・カルダレッリは、ランボルギーニが第2戦セブリング12時間レースでウェザーテック選手権デビューを果たす予定のランボルギーニSC63の開発を「進めている」と語っている。

「僕らは12月にこことテキサス(COTA)で得たデータを取り込むために、ファクトリーのエンジニアたちと作業を行っている」と彼はSportscar365に語った。

「それほど多くのデータではないが、12月のテストでは非常に良好な結果が得られたと思う」

 カルダレッリは、プログラムの次の大きな挑戦が2月に来ると予想しており、そのときSC63はデビューに先立ってセブリング・インターナショナル・レースウェイでテストされる予定だ。

「ここデイトナに来たところからいくつかのアップデートがある予定だ。(セブリングは)本当にユニークなトラックなので、本当にチャレンジングになるだろう。僕らのクルマがコースにうまく適応できるかどうかはまだ分からない。僕らはセブリングで走り、自分たちがどこにいるのかを確認する必要があると思う」

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 第62回デイトナ24時間レースは、1月27日土曜日の現地時間13時40分(日本時間28日3時40分)にスタートが切られる予定だ。