今季はシーズン第2戦として2月2〜3日開催されたフィンランド選手権の名物イベント『アークティック・ラップランド・ラリー』にて、新型『トヨタGRヤリス・ラリー2』にスイッチした2022年のフィンランド王者であるミッコ・ヘイッキラが快勝。この後に控えるWRC世界ラリー選手権第2戦『ラリー・スウェーデン』や、4月中旬開催のERCヨーロッパ・ラリー選手権開幕戦『ラリー・ハンガリー』に向け、弾みをつける“デビューウイン”を飾った。

 世界的なウインターラリーのメッカとして知られる北極圏の魅惑的な地域で開催され、今季で59回目を数える『アークティック・ラップランド・ラリー』は、例年どおりに国際的なエントリーリストで話題を集めることに。

■トップ快走も、ラスト数百メートルでリタイア

 国内選手権で不動の開幕戦を務めてきた同イベントは、今季2024年カレンダーの第2戦へと移動したことでトップチームの“冬季イベント詣で”に最適な開催時期になったことも併せ、テストを兼ねてTOYOTA GAZOO Racing WRTからWRC王者カッレ・ロバンペラと、僚友エルフィン・エバンスがトヨタGRヤリス・ラリー1で参戦。同じくチーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは、おなじみの愛機ST185型トヨタ・セリカGT-FOUR RCを引っ張り出し、ユホ・ハンニネンとのペアでスノードライブを楽しんだ。

「今日の林間ステージは本当にうまくいった。最後のトラックステージではいくつかのミスがあったけど、最終ステージに向けてセットアップを変更したくはなく、むしろフォレストステージのセッティングでクルマがどのように感じるかをテストしたかったんだ」と、デイ1序盤からの5つのSSでエバンスに対し30秒近いマージンを稼ぎ出したロバンペラ。

「感触も良くなり求めていたものを出せた。素晴らしい天候とステージに恵まれた最高の1日だったね。たくさんの人が見ていたし、そこでドライブするのは楽しかったよ」

 一方、そのロバンペラが最終ステージのラスト数百メートルのところでメカニカルトラブルのためストップした後、僚友に代わって賞典外の“クラス7”ながら、ラリーの主力となるラリー2規定クラス1のドライバーたちに30秒近い差をつけてトップフィニッシュを果たしたエバンスは、マシンのセットアップ面で苦心したと明かす。

「初日は最高ではなかった。スタートは非常に良かったが、その後マシンにいくつかの変更を加え、それが僕らの望んでいたように機能しなかった。デイ1後半は夕方のステージで雪がさらに緩み、クルマとの組み合わせが難しくなって少し苦労したよ」とエバンスは語っている。

■ニューマシンと新コドライバーとの初陣勝利を喜ぶヘイッキラ

 その初日から「全体として、新車のおかげで僕らにとってはかなり良い一日」との感触を語っていたヘイッキラは、昨季WRC3チャンピオンのローペ・コルホネンや、今季WRC2クラスに参戦するエストニア出身のゲオルグ・リンナマエら、この2024年より本格デリバリーが開始されたトヨタGRヤリス・ラリー2に乗るライバルたちや、シュコダのディフェンディングチャンピオンであるテーム・アスンマー(シュコダ・ファビアRSラリー2)らを抑え、クラス26台が出場したメインカテゴリーを制覇してみせた。

「気分はもう、2022年にフィンランド選手権でタイトルを獲得したときのようなものさ」と、土曜の夜にロヴァニエミのゴールランプで喜びを語った32歳。

「これは間違いなく僕たちにとって士気を高める結果だ。この『アークティック・ラップランド・ラリー』はフィンランドで最も名誉ある国家的イベントであり、ここで優勝できたことをうれしく思う」と、新コドライバーのクリスチャン・ティモネンとの初戦も飾ったヘイッキラ。

「僕のキャリアを通じても、今回の最終ステージほどアクション満載のSSをドライブしたことはめったにないと言わざるを得ないね。僕らはスノーバンクに何度もキスしてしまったが、それと同じくらいハードにプッシュした。でもその攻めが結果的に充分なリザルトに繋がったようだね。クリスチャンには本当に感謝しているし、こういう満足いく結果で僕らの関係を始めることができてとてもうれしいよ」

 そのヘイッキラは2月15日から18日まで地元で開催されるWRC第2戦『ラリー・スウェーデン』にもエントリーしており、シリーズの規約に従ってミシュランからピレリタイヤにスイッチして新型トヨタGRヤリス・ラリー2の習熟を進める。さらに4月12日から14日にかけては、オールグラベルへと一新されたERC開幕戦『ラリー・ハンガリー』よりチャンピオンシップを追うことになる。