2月7〜8日に岡山国際サーキットで開催されたスーパーGT GT500クラスに参戦する3メーカーによるテスト。ホンダ陣営のARTAからは、今季2024年がGT500デビューイヤーとなる佐藤蓮が参加し、16号車ホンダ・シビック・タイプR-GTを初ドライブした。

 現在22歳の佐藤は、2019年のFIA-F4チャンピオン獲得を皮切りに、2021年のGT300クラス参戦でスーパーGTデビューを飾った若手ドライバーだ。2022年には初参戦の全日本スーパーフォーミュラ選手権で“ルーキー・オブ・ザ・イヤー”を獲得する活躍をみせ、今季2024年はARTAからGT500デビューを果たす。

 今季のスーパーGT参戦について「12月の体制発表前に、HRC(ホンダ・レーシング)さんからお話をいただき、今年はGT500クラスに乗ることになりました」と経緯を語る佐藤。

 加入するARTAは2021年のGT300参戦時に所属していたチームだが、当時とは体制が異なり、現在は無限とのジョイントチームになっている。ただ、2021年のスーパーフォーミュラ鈴鹿ルーキーテストに無限から参加している関係もあり「馴染みやすかったです」と続け、チームとのコミュニケーションは問題ない様子をみせる。

 そんな佐藤は、1月下旬にマレーシアのセパン・サーキットで行われたオフシーズンテストに参加していないため、今回の岡山メーカーテストでGT500マシンを初ドライブした。走行終了後「想像以上に難しかったです」と“初乗り”について感想を語った。

「ドライではブレーキングがフォーミュラカーと少し勝手が違って難しいと思いました。ウエットでもブレーキロックしやすかったですし、ロックしているのか分からないような感じもありました」

 ペダルワークやステアリング操作がダイレクトに伝わるフォーミュラカーとの違いに戸惑いをみせる佐藤。その後は走行を重ねることで徐々にGT500車両の特性を掴んだ様子だ。

「そんななかでも、少しずつペースを上げることができました。セッションの最後の方は他車と遜色なく走ることができたので、その部分は良かったです。まだ手探り状態ですけど、少しずつ慣れていきたいと思います」

 そんな佐藤にとって、パートナーの大津弘樹は鈴鹿サーキットレーシングスクールフォーミュラ(SRS-F)時代の講師と生徒という関係。今回のテストと初走行に向けては、事前のシミュレーターで大津から走り方のアドバイスをもらったことで「早く順応することができました」とコンビネーションは問題ないようだ。

 また、今季のGT500には佐藤のほかにも、三宅淳詞、名取鉄平、大草りきのルーキーたちがいる。この4名はともにSRS-F(現在のホンダ・レーシング・スクール鈴鹿)出身ということで、意識し合っているのかと思いきや「特に意識しているということはないです。とにかく今は一日でも早く慣れてチームの力になりたいですね」と佐藤。実際、テストの現場では三宅や太田格之進と談笑する姿をみることができた。

 佐藤は「GT500クラスは初参戦ですが、16号車は昨シーズンのホンダ勢でランキングトップの車両です。なので、今年もホンダ勢トップ、そしてチャンピオンを目指して頑張りたいです」と意気込んだ。

 スーパーフォーミュラでの実績からも速さには定評のある佐藤。猛者たちが揃うGT500での舞台に慣れたときには、16号車がサーキットを席巻しているかもしれない。