3月2日の第1戦『カタール1812km』レースでのWEC世界耐久選手権デビューに先立ち、TFスポーツは2台のシボレー・コルベットZ06 GT3.Rのシェイクダウンを行った。

 レース用のリバリーを施した2台のマシンは、同チームのコルベットでの最初のシーズンに備えた2日間のテストの一環として、ドバイ・オートドロームを走行した。

 このテストには少なくとも6人のドライバーが参加し、ブロンズドライバーのトム・ファン・ロンパウと小泉洋史の両名に加え、ファクトリードライバーのダニエル・ジュンカデラとチャーリー・イーストウッド、そしてシルバードライバーのルイ・アンドラーデとセバスチャン・バウドもサーキットにいたものとみられる。

 過去にLMP3とLMP2に参戦していたベルギー人のファン・ロンパウは、黄色いノーズの81号車をアンドラーデ/イーストウッドとシェアすることになり、姉妹車となる82号車では、小泉がジュンカデラ/バウドとチームを組むことになる。

■「トラブルだらけ」だったデイトナ24時間が糧となるか

 トム・フェリエが率いるこのチームは、長年にわたるアストンマーティン車両でのレース活動を経て、WECの新しいLMGT3カテゴリーにコルベットで参戦する最初のチームとなった。彼らは今年、新たな章に足を踏み入れることになる。

 チームは過去のWECににおいて、アストンマーティンとの提携で大成功を収め、7回のクラス優勝(ル・マン24時間レースでの2回を含む)、さらには14回の表彰台を手にしており、2022年にはGTEアマクラスのタイトルも獲得している。

 コルベットのファクトリードライバーという新たな役割でWECデビューを果たすジュンカデラは、GMブランド初年度のチームのチャンスについて慎重ながらも楽観的だが、用心を強調している。

「すべてが非常に新しいので、初期の段階でコルベットからのサポートがあることは分かっている」とジュンカデラは語った。

「だけど、TFスポーツのメンバーも非常にレベルが高い。昨年、COTA(アメリカ・テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ)でテストを行ったときに彼らと知り合ったわけだが、彼らは成功への高い意欲を持っている」

「それでも、僕らはまだ初期の段階にいるんだ。LMGT3のフィールドを吹き飛ばすつもりで最初のラウンドに入ることはできないことを、受け入れなければならない」

 ジュンカデラは、1月のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦のデイトナ24時間で、コルベットのファクトリードライバーとして初めてレースに出場し、GTDプロクラスのコルベット・レーシング・バイ・プラット・ミラー・モータースポーツの一員として、クラス5位でフィニッシュを果たした。

 このコルベットZ06 GT3.Rのトラブルだらけの初レースにおいて記録された走行距離は、WECで82号車に乗るクルーにとってプラスになると信じている。

「僕は、あまり期待を高く設定したくないタイプのドライバーだ。それがメンタルや集中力を高めるとは思えない」とジュンカデラは言う。

「でもその一方で、(WECの)シーズンに先駆けて、このクルマでこれだけの距離を走れるのは素晴らしいことだ。なぜなら、最初の数週間でチームを導くための経験が得られるからだ」

「これは真新しいマシンだし、僕にとっては新しいチャンピオンシップであり、プロ/アマ(で構成されるクラス)なので、多くのことが関係してくる」

「僕の主な焦点は、チームメイトができるだけ早くスピードに乗れるようサポートすることだよ。なぜなら、彼らがこのクルマのスピードに、より大きな影響を与えるからだ」