2月16日(金)、2024年WRC世界ラリー選手権の第2戦『ラリー・スウェーデン』の競技二日目となるデイ2が行われ、今大会がシーズン初出走となるヒョンデ・シェル・モービスWRTのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合首位に立っている。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、3.2秒差の総合2番手でデイ2を終えた。

 本格的にラリーが始まっていくデイ2は、SS2〜SS8という計7本のSSで争われる。現地時間9時に始まったSS2は、同区間にて過去に印象深い速さを見せた故クレイグ・ブリーンを祈念して『#42ブラットビー』と名付けられ、気温が氷点下3度、路面温度は氷点下6度と冷え込むコンディションで行われた。

 雪の溜まったステージでは、出走順が早いドライバーほど、コースクリーナーの役割を担うことになるが、その点が影響したか、走順が先頭のティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)や2番目のエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)は思うようにタイムが伸びない様子だ。

 ステージ最速となったのは、総合首位につけるカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)で、2番手には2023年のラリー・スウェーデンを制したオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)が続く。3番手には勝田が入り、好調の走りでデイ2をスタートした。

 続くSS3では、コース半分以上が氷で覆われた路面コンディションとなり、スタート直後のエバンスも360度スピンを喫する状況。そんななか、WRC1クラスで最も後ろの走順からアタックに入ったラッピがトップタイムを記録した。2番手にはロバンペラが入り、3番手には左サイドスカートにダメージを負いながらも走り抜けた勝田が続く。

 そして迎えたSS4は、この日最初の鬼門のステージとなった。ここで、雪に乗り上げてコントロールを失い、スノーバンクの餌食となってしまったのは、2019年シーズンの王者タナクだ。続いて現在選手権2連覇中のロバンペラも、スピンを喫してマシンのリヤにダメージを負ったことでマシンを停止させており、両名はそれぞれデイリタイアとなってしまった。

 僚友がマシンを停めるなか、勝田は難コンディションを最速で走り抜け、今大会最初のステージウインを挙げた。そしてこのタイミングで勝田が総合首位に立ち、11.4秒差の総合2番手にラッピが入ってデイ2は折り返しを迎える。

 ミッドデイサービスを終えて迎えたSS5は、この日最初のSS2と同じ区間が舞台となった。このステージでは深く雪が積もった影響からか、走順が後になるほどペースが大きく好転していき、最終的には、WRC2クラスのゲオルグ・リンナマエ(トヨタGRヤリス・ラリー2)がステージ総合トップタイムをマークしている。

 2番手には地元オリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2)、3番手にはミッコ・ヘイッキラ(トヨタGRヤリス・ラリー2)と続き、ステージ上位5台をWRC2勢が占める結果となった。

 最高峰クラスのWRC1は、ステージ総合6番手にラッピが入り、ステージ総合11番手に勝田がつけたことで、ラリー総合順位での差は5.3秒に縮まっている。

 午前中のSS3の再走となるSS6では、優勝を争うふたりの戦いとなり、ラッピがこの日2回目のステージ優勝をマーク。5.0秒差の2番手に勝田がつけ、総合では順位は変わらないものの、0.3秒差にまで接近した。

 午前中に一波乱を生んだSS4と同じ区間に戻るSS7は、日の暮れたナイトステージとなった。速さを緩めないラッピが連続でトップタイムをマークし、ついに総合首位に躍り出る。総合2番手に順位を下げてしまった勝田は、2.1秒差の2番手タイムを記録しデイ2最終ステージに駒を進めた。

 この日最後のステージとなるSS8。デイ1のSS1と同区間を走る『ウメオ・スプリント2』でも、この日好調のラッピが速さを見せ、この日4度目のステージウインを飾っている。勝田も1.4秒差の2番手に続いており、総合首位を競うふたりの総合タイム差は3.2秒となってラリー・スウェーデンは折り返しを迎えた。

 2台のフォード・プーマ・ラリー1で参戦するMスポーツ・フォードWRT勢は、アドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)が、出走順が早いながらも健闘し、首位から1分56秒3遅れの総合4番手につけている。チームメイトのグレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)は、タイヤトラブルやフロントガラスのひどい結露に見舞われてしまい、トップと6分39秒8差の総合20番手となった。

 SS5でトップ5を独占するなど躍動したWRC2勢は、地元ソルベルグが勝田とフルモーの間に割って入る総合3番手につけて現在クラス首位。29.4秒後方につけるリンナマエがクラス2番手となり、その15.7秒差でサミ・パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー2)が続く。

 大会後半戦に突入するデイ3は、SS9〜15という7本のSSが予定されている。一騎打ちの様相を呈してきたラッピと勝田は、ステージ合計距離約126kmとなるデイ3で、どのような総合優勝争いを繰り広げるだろうか。