2月17日(土)、2024年WRC世界ラリー選手権の第2戦『ラリー・スウェーデン』の競技三日目となるデイ3が行われ、デイ2で総合首位に立ったヒョンデ・シェル・モービスWRTのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1)が依然トップをキープ。最終日を残した段階で、1分06秒3のリードを築いている。2番手に続くのは、Mスポーツ・フォードWRTのアドリアン・フルモー/アレックス・コリア組(フォード・プーマ・ラリー1)だ。

 TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)から参戦する日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、SS10でスノーバンクにクラッシュを喫してしまい、無念のデイリタイアという結果となった。

 大会も折り返しを迎えた“フルデイ”二日目。デイ2終了時点で総合首位に立ったラッピと、3.2秒差でその背を負う勝田の戦いに注目が集まる一日となったが、この日2本目のSS10にて、早くも戦局の進展が途絶えることとなってしまった。

 デイ3一本目のSS9は、現地時間朝7時45分から走行がスタート。デイ3からは走順がクラス別総合順位の降順となり、デイ2でデイリタイアとなっていたヒョンデ・シェル・モービスWRTのオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)からコースへと入っていく。

 先頭走者ながらもスムーズに雪中ステージを駆け抜けたタナクは、前日の憂さを晴らす好走でトップタイムをマーク。同様にデイ2にデイリタイアとなっていたTGR-WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)も3番手タイムを記録し、ふたりの王者が戦線に復帰した。

 そしてこの朝のランでも、ラッピと勝田の争いは白熱する。追う立場の勝田が4番手、ラッピが2.3秒差の5番手となり、ラリー総合でのギャップは0.9秒に接近した。

 続いて迎えたSS10。タナクとロバンペラのふたりは速さを増し、ここでは後者が首位タイムをマークしてくる。2.8秒差でタナクも2番手と好調の様子だ。

 そして陽が昇り始め、白銀に光るステージに入っていった勝田は、序盤3.4km地点の右コーナーにて、アウト側のスノーバンクにクラッシュを喫してしまった。エンジンは動いているものの、雪に深く刺さってしまった18号車トヨタGRヤリス・ラリー1は、再び動くことが叶わず、ここでデイリタイアとなってしまった。


 勝田の離脱により、総合2番手に浮上したのはアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)。SS10をラッピを上回る4番手で走り抜けると、続くSS11ではさらに勢いを増し、今大会初のトップタイムをマークして見せる。

 そして総合3番手からは、TGR-WRTのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が16.2秒差でフルモーを追う展開に。表彰台圏内を3メーカーで分け合う状況で、デイ3は午後のループステージへと突入する。

■路面の変化で前戦覇者のヌービルが復調

 SS9の再走となるSS12は、アップダウンもあるスリリングなステージになるが、路面も石が増え、タイヤへのダメージが強まる状況へと変化している様子だ。

 総合首位のラッピは、フルモーとの差を見ながらの走行にシフトし、着実にステージを完走。ここでは、エバンスが今大会初のステージウインをあげている。2番手にはフルモーが続いた。

 陽も徐々に傾いてきたSS13では、前大会『ラリー・モンテカルロ』の覇者ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が勢いを取り戻し、トップタイムをマーク。0.2秒差でエバンス、さらに1.5秒差でフルモーが走り抜ける。

 SS14では、太陽も沈み宵闇に包まれたなか、ヌービルが再び好走を披露し一番時計。そしてこの日最後のSS15、ラリーの拠点ウメオ近辺を舞台とする『ウメオ1』が行われ、大会後半となって調子を得てきたヌービルはここでもトップタイムを記録した。

 デイ3終了時点での総合トップはヒョンデのラッピとなり、2番手につけるフォード勢のフルモーとは1分06秒3差となった。その16.7秒後方からは、TGR-WRTのエバンスが追う展開となっている。

 WRC2勢の争いは、スウェーデンを地元とするオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2)がクラストップをキープ。少し遅れて1分14.0秒差の2番手にはトヨタGRヤリス・ラリー2を駆るサミ・パヤリが続き、同マシンに乗るルーペ・コルホネンが0.2秒の僅差でクラス3番手につけている。

 競技4日目となる2月18日(土)のデイ4は、上位5台にボーナスポイントが与えられる最終パワーステージを含む、計3本のSSで争われる予定で、ステージの合計距離は約61kmとなる。注目どころの選手が次々と困難に見舞われている今回の『ラリー・スウェーデン』。最終日の総合優勝争いはもちろん、日曜日のみの総合順位によるポイント争いも熱を帯びていくことだろう。