2月18日(日)、2024年WRC世界ラリー選手権の第2戦『ラリー・スウェーデン』の競技最終日となるデイ4が行われ、デイ2で総合首位に立ったヒョンデ・シェル・モービスWRTのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1)がリードを守り切り、2017年のラリー・フィンランド以来、自身6年ぶり2度目の総合優勝を飾った。

 また、2024年シーズンから新たにポイント付与の対象となった日曜日のみの総合順位“スーパーサンデー”では、デイ2を総合2番手で終えたエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が首位となり、7ポイントを獲得。

 TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)から参戦する日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、デイ3に行われたSS10でのデイリタイアから復帰し、総合45位、クラス8位で今大会を終えている。

 現地時間7時半より開始されたSS16『ベステルビーク』。気温氷点下9度、路面温度氷点下10度という厳寒のなか、先頭走者の勝田から25.50kmのステージに入っていった。

 走行後のインタビューで「思ったよりもグリップして楽しめたよ」と口にしたのは、2022、2023年の王者カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)。最終日1本目のランでトップタイムをマークし、“サンデーポイント”大量獲得へ向けて良い滑り出しとなった。

 そして僚友エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)も2番手に続き、総合2番手を争うアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)を21.7秒上回ってポジションアップ。この時点での首位ラッピとの差は53.2秒だ。

 2時間半後、続くSS17は早朝と同区間を舞台に行われた。ここでもスピードを発揮したのはエバンスだ。2番手タイムのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)を4.1秒リードする走りを見せ、スーパーサンデー首位に躍り出た。

 スーパーサンデーで3番手につけていた勝田は、ステージ終盤のバンプでジャンプした際に姿勢を乱し、前後のボディカウルを中破するアクシデントに見舞われた。一度はスタックしかけたがなんとか復帰し、首位から32.3秒遅れの8番手タイムでフィニッシュ、午後の最終パワーステージへと向かう。

■パートタイム参戦のラッピが総合優勝。スーパーサンデーはエバンスが制す

 ついに迎えたSS18。ステージタイムに応じて上位5台にボーナスポイントが付与されるこの“ウルフ・パワーステージ”は、現地正午に走行開始となった。

 氷点下5度と冷え込んだ気温のなか、WRC2勢からアタックへと入っていく。デイ3のSS15と同区間を舞台とする最終ステージは、エバンスと日曜最速を懸けて争うロバンペラがトップタイムをマークしボーナスポイントを獲得。一方、0.1秒差の2番手タイムとなったエバンスはスーパーサンデーのリードを守り抜き、7ポイントを得る結果となった。

 そして、デイ3までに築いたリードをキープして最終日を戦い抜いたラッピ/フェルム組は、総合2位のエバンス/マーティン組に29.6秒差をつけ、自身6年ぶり2度目のWRC総合優勝を飾った。

 開幕戦モンテカルロから連続表彰台獲得となったエバンスから、18.3秒差の3位に入ったのはMスポーツ・フォードWRTのアドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア組(フォード・プーマ・ラリー1)。一度は離れた最高峰クラスに復帰して3戦目で、待望の初表彰台を獲得した。

 トヨタGRヤリス・ラリー1をレンタルして今年もラリー・スウェーデンに挑んだ“プラダの御曹司”ことロレンツォ・ベルテッリは、総合10位でフィニッシュ。そして、TGR WRCチャレンジプログラム2期生の山本雄紀と小暮ひかるのふたりは、WRC2クラスのデビューラリーを走り切り、山本が総合15位のクラス10位、小暮が総合46位のクラス20位で大会を終えている。

 ポイントランキングでは、エバンス組が土曜日時点で総合2番手、パワーステージでの2番手タイムとスーパーサンデーを首位で終えて今大会最多の計24ポイントを獲得し、累計45ポイントでランキング2位。総合4位に入りランキング首位を維持したヌービル組は、土曜日時点で総合4番手、パワーステージでの3番手タイムとスーパーサンデーを3位で終え、計18ポイントを獲得して3点リードの48ポイントとなった。ランキング3位には計29ポイントのフルモー組が浮上している。マニュファクチャラー選手権では、トヨタとヒョンデがともに87ポイントで並んだ。

 SS10でのクラッシュから再出走した勝田は、最終パワーステージを5番手、スーパーサンデーを6位で終えて3ポイント獲得となった。

 WRC2勢の争いは、1分14秒0というリードで最終日を迎えた地元オリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2)が、速さを緩めない姿勢で3つのステージをアタック。ノリに乗った勢いを見せ、1分19秒7にリードを広げてホームラリーでのクラス優勝を果たした。クラス2位には、前戦モンテカルロでWRCデビューとなったトヨタGRヤリス・ラリー2を駆るサミ・パヤリが続き、同マシンに乗るルーペ・コルホネンが2.5秒の僅差でクラス3位となった。

 2024年WRCの次戦『サファリ・ラリー・ケニア』は、ケニアのナイロビから北へ約100kmに位置するナイバシャを拠点に開催されるグラベルラリーとなる。3月28日(木)から31日(日)にかけて実施される予定だ。