2月14日、NTTインディカー・シリーズは、2024年シーズン最終戦として9月14〜15日に予定している『ビッグ・マシン・ミュージック・シティ・グランプリ』の開催地について、過去3年間はナッシュビルの市街地コースにて開催していたが、次回大会はオーバルトラックのナッシュビル・スーパースピードウェイで行うことを発表した。

 この変更により、2024年シーズンは全17戦中、ストリートコースが4レース、ロードコースが6レース、オーバルコースは7レースとなり、シーズン終盤は第15/16戦に予定されているミルウォーキー・マイルでのダブルヘッダーレースから続いてオーバルレース3連戦で争われることとなる。

 テネシー州の州都であり、音楽の都としてミュージックシティの異名を持つナッシュビル。2021年よりダウンタウンでのストリートレースを開始し、2023年まで3シーズン継続して大会を開催してきた。

 2023年シーズンには、これまでにまだ2回しかレースを開催していないにもかかわらず、2年続けてアクシデントが多発した狭くバンピーなコースを、”クラッシュビル”と呼ばれるまでになっていたナッシュビルでのレースは、2024年より開催地を他に移すこととなった。

 今回行われた変更は、同州にて活動しているナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のテネシー・タイタンズの新本拠地となるタイタンズ・スタジアムの着工が、これまで3年間使用されてきたコース近いことが発端となっている。

 2024年より新たに『ビッグ・マシン・ミュージック・シティ・グランプリ』の運営チームのリーダーに就任した、音楽レーベルのビッグ・マシーン・レコードのスコット・ボルチェッタ代表は、新たな市街地コースを特設して対応しようとした際に、「運営チームが必要とする十分なスペースの確保や、来場するファンの導線確保に問題が出てきた」と明かした。

 そして、開催地として白羽の矢が立ったのが、ナッシュビル・スーパースピードウェイだ。

 2001年に完成した同サーキットは運営開始当初、2010年まで『インディ・レーシング・リーグ』(IRL)のレースを行っていたが、2008年で開催が終了していた。しかし2021年の市街地でのインディカーの開催が影響したか、同年よりナスカーの最高峰である“カップシリーズ”のレースが開かれるようになり、ここ数年で同サーキットでレース開催の盛り上がりが戻って来ている。

 しかし今回の開催地変更は短い見通しの上に成り立っているようで、ボルチェッタ代表は「これはテネシー・タイタンズとの素晴らしい関係には何の影響もない。チームの経営陣は、ビッグ・マシン・ミュージック・シティ・グランプリに関して協力的であり、ナッシュビルの街路に戻る適切な時期がいつになるかについて、チームおよびナッシュビルと引き続き話し合いを続けるつもりだ」と重ねて語っており、ゆくゆくは市街地コースでのレース開催に戻したい意向であることを明かしている。

 この変更により、2024年シリーズのオーバルレースは計7戦に増え、シーズンの4割を占めることになった。2023年シーズンは計5戦で、ロード/ストリートのレースで圧倒的な強さを見せたアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)がチャンピオンとなっている。そのため、今回のオーバルレースの増加は大いにタイトル争いに影響を及ぼすかもしれない。来る2024年シーズンの開幕戦は、3月9〜10日にセント・ピーターズバーグ市街地での『ファイアストン・グランプリ』で行われる予定だ。
■NTTインディカー・シリーズ2024年レースカレンダー(2月14日時点)
ラウンド日程開催地コース13月10日セント・ピーターズバーグ市街地ストリート24月21日ロングビーチ市街地ストリート34月28日バーバー・モータースポーツパークロード45月11日インディアナポリス・モータースピードウェイロード55月26日インディアナポリス・モータースピードウェイオーバル66月2日デトロイト市街地ストリート76月9日ロードアメリカロード86月23日ウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカロード97月7日ミド・オハイオ・スポーツカーコースロード107月13日アイオワ・スピードウェイオーバル117月14日アイオワ・スピードウェイオーバル127月21日トロント市街地ストリート138月17日ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイオーバル148月25日ポートランド・インターナショナル・レースウェイロード158月31日ミルウォーキー・マイル レース1オーバル169月1日ミルウォーキー・マイル レース2オーバル179月15日ナッシュビル・スーパースピードウェイオーバル