フィリペ・アルバカーキは、ホンダがIMSAウエザーテック・スポーツカー選手権に参戦している『アキュラARX‐06』でのル・マン24時間への参加を認める日が来るという希望を捨てていないと語った。

 ホンダが明確に否定したことはないが、現在ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ(WTRアンドレッティ)が走らせているARX‐06がIMSA以外のレースに参戦することを日本のメーカーはまだ認めていない。チームの共同オーナーであるウェイン・テイラーとマイケル・アンドレッティは、WEC世界耐久選手権とその目玉イベント、ル・マン24時間レースに挑戦する野心を公言している。

 2024年はBMWがWECにも進出するため、現在LMDhメーカーで同シリーズに参戦していないのはアキュラのみという状況だ。ライバルのポルシェとキャデラックは2023年のデビューイヤーからWECとIMSAの両方にコミット。2024年に新車がデビューするランボルギーニも両シリーズでキャンペーンを行い、同じく今季からLMDhメーカーに加わるアルピーヌはWECで新型プロトタイプマシンを走らせる。

 昨年、ホンダのアメリカン・モータースポーツ部門(旧HPD/ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント)がHRC US(ホンダ・レーシングUSA)にリブランディングされたことで、日本メーカーによるWEC参戦が承認されるのではないかという期待が高まった。しかし、2024年1月にHRCの渡辺康治社長は、2026年にフルワークスエンジンサプライヤーとしてF1に復帰する準備に集中するため、2025年のエントリーに重きを置かなかった。

 ARX‐06プロジェクトの立ち上げ当初からホンダのル・マン参戦を支持してきたアルバカーキは、渡辺氏の発言に対する反応を聞かれ、Sportscar365に対しこう答えている。

「コメントは読んだよ。僕や他のドライバーは、渡辺氏をアメリカで素敵なディナーへ誘い、僕らがどれだけ情熱的で、どれだけル・マンに行きたいかを分かってもらう必要があるね」

「ル・マンに行く準備はできているし、このクルマでヨーロッパに行くのは理にかなっている。素晴らしいことだと思うんだ。簡単なことではないだろうけど、今年はどうなるか様子を見なければならない。チーム結成の期限だって分からないしね」

「僕はレーシングカーのドライバーだから、いつも楽観的だし、来年も行けると楽観しているんだ。でもこれは、僕の給料の何段階も上の話だ。まずは今年をうまくやり遂げ、チャンピオンシップを勝ち取る必要がある」

「(HRC USへのリブランディングは)それに一歩近づくものだと信じている。時間が解決してくれるだろう。ビッグボスは責任を負う者だが、僕はただの情熱的な男だ」

 アルバカーキがル・マンのトップクラスを走ったのは、アウディスポーツ・チーム・ヨーストから参戦した2015年以来であり、以降は毎年LMP2クラスのグリッドに立ってきた。2020年にはフィル・ハンソン、ポール・ディ・レスタとともに同カテゴリーを制している。このポルトガル人ドライバーは、サルト・サーキットで総合優勝を争うことを強く望んでいるにもかかわらず、将来のWEC参戦に関するホンダの決定が、彼の将来のキャリア選択に影響を及ぼすことになるとは口にしなかった。

「僕がル・マンでアウディのLMP1からキャリアをスタートさせたのがおかしな話なんだ。それ以来、トップクラスでのチャンスはなかった。ずっとLMP2で走ってきたけど、シートが必要だ」と述べたアルバカーキ。

「LMDhが成功した理由のひとつは、デイトナとル・マンをどちらも走れることだと思う。でも今のところ、WTRアンドレッティのためにアキュラをドライブし、実質的にすべてのレースで優勝争いを繰り広げていることにとても満足している。ドライバーとしては、それがすべてだ」

「でも、それ以上を求めることはいつでもできるし、次の目標はこのマシンをル・マンに連れて行くことさ!」