フェラーリとBMWは、2024年1月に行われたデイトナ24時間レースで想定されたパフォーマンスレベルに違反したと判断され、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とミシュラン・エンデュランス・カップのランキングにおけるすべてのGTDプロ&GTDマニュファクチャラーポイントを剥奪された。

 両ブランドはリシ・コンペティツィオーネの62号車フェラーリ296 GT3が優勝、ポール・ミラー・レーシングの1号車BMW M4 GT3が3位と、シーズン開幕戦となるデイトナのGTDプロカテゴリーでいずれもトップ3に入っていた。

 さらにフェラーリは、GTDでもクラス表彰台を獲得。AFコルセとコンクエスト・レーシングが、優勝したウインワード・レーシングに次ぐ2位と3位となり、トリアルシ・コンペティツィオーネは4位でフィニッシュしていた。なお、2位のAFコルセ21号車には、日本のケイ・コッツォリーノも搭乗していた。

■リザルトは変更されず、チームとドライバーポイントは剥奪なし

 デイトナは、IMSAによって新たに実装されたBoP(バランス・オブ・パフォーマンス。いわゆる性能調整)システムの最初のレースであり、あらかじめ各マニュファクチャラーは予期される各自のパフォーマンス・パラメーターを宣言し、定義する必要があった。

 レースから約4週間が経過した2月23日、IMSAが公表した文書には、IMSA技術委員会と監督当局者が両メーカーの「デイトナ24時間レースで実証されたパフォーマンスは、GTマニュファクチャラー・テクニカルワーキンググループで共有されたIMSAの予期を上回った」と「満場一致で決定した」と記載されている。

 さらに、「この目的は、各メーカーの自動車モデルの最良の例の実証されたパフォーマンスが、目標のパフォーマンス・ウインドウ内に収まるようにすることであり、競争上の同等性を可能にすることだった」と付け加えている。

 その結果、両ブランドは2万5000ドル(約376万円)の罰金を科せられ、ウェザーテック・チャンピオンシップとエンデュランス・カップの両方で、獲得したすべてのマニュファクチャラー・ポイントが剥奪された。

 これは、フェラーリがGTDプロにおける350ポイント、GTDでの320ポイントを失うことを意味し、エンデュランス・カップではそれぞれ15ポイントと14ポイントを失う。

 BMWはGTDプロとGTDでそれぞれ300ポイントと250ポイントを剥奪され、エンデュランス・カップではそれぞれ15ポイント、9ポイントを失った。

 このことにより、GTDプロのフルシーズンのウェザーテック・チャンピオンシップのランキングでポルシェが首位に立ち、シボレーがエンデュランス・カップでポイントリーダーに浮上する。なお、GTDではメルセデスAMGが両方のポイントテーブルでの首位を維持している。

 注目すべきことは、このふたつのマニュファクチャラーに所属するチームとドライバーはポイントを失っておらず、レースリザルトからも除外されていない点だ。つまり、リシはGTDプロクラスでの勝利を維持しており、ポール・ミラー、AFコルセ、コンクエストも、それぞれの表彰台フィニッシュというリザルトを剥奪されてはいない。

 発行された文書にはさらに、IMSAは「BoPプロセスおよび関連するすべての決定に関する最終的な権限」を有していると記されており、「BoPに関する決定は最終的なものであり、抗議や控訴の対象にはならない」と付け加えられている。