2月27日、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットでWEC世界耐久選手権公式テスト“プロローグ”最後のセッション4が行われ、セッション3に続きポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの5号車ポルシェ963(マット・キャンベル/ミカエル・クリステンセン/フレデリック・マコウィッキ組)が最速に。12号車ポルシェ963(ハーツ・チーム・JOTA)が前日夜に記録した1分40秒541を上回る、二日間の全体ベストタイムをマークした。

 2月29日(木)から3月2日(土)にかけて行われる2024年シーズン開幕戦『カタール1812km』に先駆け、WEC初開催となるルサイルで行われたプロローグテスト。海峡封鎖によるクルマや機材などが収められた海上輸送コンテナの遅着というトラブルがあったなか、二日間の延期を経てテストは無事に二日間の日程を完了した。

 その最後の走行時間となった4回目のセッションは現地14時から17時までの3時間にわたって実施され、26日のセッション1と27日の最終セッションのどちらに参加するかを各自決定する“選択制”が採られるなか、前者で出走を控えた計28台がコースインしていった。

 最終日の両セッションでトップタイムを記録した5号車ポルシェは、15分間にわたる中断となった赤旗が出る前にマコウィッキによって1分40秒404をマーク。テスト初日のセッション2で総合トップに立った12号車ポルシェのタイムを0秒137上回ってみせた。

 ポルシェのLMDhカーに続いたのは、同じくLMDh規定車のキャデラックだった。チップ・ガナッシ・レーシングが運営する5号車Vシリーズ.Rはアレックス・リンが終盤に1分40秒458を記録し、ポルシェに0.054秒差まで迫っている。

 なお、キャデラックが好タイムを出す直前にはイーフェイ・イェ駆る83号車フェラーリ499P(AFコルセ)も1分40秒749というタイムをマークし暫定2番手につけていた。このLMH(ル・マン・ハイパーカー)規定車の後ろには499Pのファクトリーカーペアが1分40秒9で並び、トップ5の中に3台のフェラーリ・ハイパーカーが入る結果となっている。

 6番手につけた6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)からは1分41秒台に。7番手と8番手につけた93号車、94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)までがトップとのギャップが1秒以内だ。

 10・11番手のBMW MハイブリッドV8(BMW MチームWRT)と12・13番手となったトヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing)、14・15番手で最後のセッションを終えたアルピーヌA424(アルピーヌ・エンデュランス・チーム)の3チームは姉妹車が僅差で並んでいる。クラス最後尾となった63号車ランボルギーニSC63(ランボルギーニ・アイアン・リンクス)とトップのタイム差は2秒152だ。

■トップ5にレクサスRC Fが2台

 ハイパーカークラスと同様に、LMGT3もクラス首位はセッション3と同じクルマとなった。日本籍のDステーション・レーシングが運営する777号車アストンマーティン・バンテージGT3は、エルワン・バスタードがセッション前半にマークした1分54秒778というタイムでふたたびのクラス1番手に。このタイムはフランチェスコ・カステラッチのドライブで1分55秒060を記録した54号車フェラーリ296 GT3(ビスタAFコルセ)を2.8秒引き離すものだった。

 トップと2番手の顔ぶれが午前中スタートのセッションと変わらぬなか、クラス3番手には78号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)が割り込み、姉妹車で木村武史も乗り込む87号車レクサスも5番手に食い込んだ。2台のレクサスの間にはビスタAFコルセの55号車フェラーリが入っている。

 27号車アストンマーティン・バンテージGT3(ハート・オブ・レーシングチーム)が6番手に続き、このルサイルで通算4勝を誇るMotoGPの“レジェンド”、バレンティーノ・ロッシを擁するチームWRTのBMW M4 GT3勢がクラス7・8番手。ポルシェ911 GT3 Rと新型フォード・マスタングGT3はその後方に沈んだ。

 なお、ランボルギーニとシボレー、マクラーレンのGT3カーを走らせる3つのチームは、計3つの参加セッションのうち最初のセッション1に参加したため、すでにプロローグテストでの走行を終えている。

 ルサイル・インターナショナル・サーキットで行われるWEC開幕戦『カタール1812km』は、当初の予定どおり29日12時20分(日本時間18時20分)に開始されるフリープラクティス1を皮切りに週末のスケジュールが進行していく。