2024年のスーパーGT GT500クラスにルーキーとして参戦する三宅淳詞。GT500初年度ながらニッサン/ニスモ陣営の一員であるNISMO NDDPの3号車Niterra MOTUL Zのドライバーとして抜擢された彼に、富士公式テストで今シーズンに向けた意気込みを聞いた。

 2024年シーズンに向けたGT500体制発表において、大きな話題を集めた三宅のニッサン/ニスモ加入。参戦チームは過去2シーズンに渡りチャンピオンを争った3号車ということもあり、“大抜擢”と言える。

「GT500のニスモは歴史あるトップチームで、チャンピオン争いも毎年のように繰り広げています。正直に言うと、GT500デビューでいきなりのニスモ加入は、びっくりした一方ですごく嬉しい気持ちがありました」と三宅。

 これまでGT300クラスに参戦していた三宅に、GT500マシンを走らせたときの印象を聞くと「ハコ車とは言われていますけど、本当にフォーミュラカーのようなタイムで走ってるので、正直びっくりしました」と笑顔をみせる。

「やはりGT300とはタイムレベルが全然違うので、最初のころは『こんなに速いの!?』ということは思いました」と続ける三宅だが、走行を重ねた現在では「違和感なく」乗りこなせているという。

 三宅がこれまで参戦していたGT300は、GT500に“追い抜かれる”立場だ。今年はGT300を“追い抜く”立場に変わるため、チームはその部分を考慮してシーズンオフのテストでは三宅を積極的に走らせているようだ。

 GT300を追い抜くには「慣れ」が必要と言う三宅だが、「僕自身が昨年までGT300に乗っていたので『ここで抜いてほしくないなぁ』という空気は分かります。そういったことをうまく感じ取っていきたいですね」とGT300経験者ならではの戦い方を続ける。

 また、三宅が加入した3号車NISMO NDDPは千代勝正と高星明誠の手で過去2シーズンは最終戦までチャンピオン争いを繰り広げた。今年は千代が23号車に移籍したこともあり、三宅は高星とコンビを組む。「プレッシャーはもちろんあります」と言う三宅だが、高星やチームとのコミュニケーションは良好と続ける。

「やはり人それぞれ走り方の好みや癖があると思いますけど、高星選手と僕はそのあたりは似ていると考えています。セットアップの方向性も同じフィーリングを得ることができているので、うまくいっていると思います」

「GT500は開発を行うクラスなので、その部分では高星選手はこれまでの開発経験が豊富です。タイヤへの知識や温め方、ピークグリップの出し方という部分は絶対に僕より経験値と知識が多いです。タイヤなどのフィードバックも含め、僕が吸収できる部分は、本当に少しづつでも吸収していきたいですね」

 まずルーキーイヤーでは、GT500マシンの走らせ方やタイヤの使い方より、先輩の高星から学習していきたいことを強調する三宅。開幕が近づくGT500初年度に向けて「3号車は2年連続でチャンピオン争いをしていますし、このシーズンオフのテストでも上位につけているので、この流れを崩さずにいきたいです」と意気込む。

「シリーズを考えると“凡ミス”がいちばんダメなことです。僕はGT500で1年目なので『どんなシーズンになるのかな?』という思いが正直あります。でも、落ち着いて自分のできることを100%やり切り、本当に無理せず着実にレースを進めていければなと思います」

 GT500ルーキーとはいえ、すでにGT300や全日本スーパーフォーミュラ選手権では速さを披露している三宅。シーズンオフのテストでは目立ったミスもしていないため、成長を続ければ、最終戦では3号車が3年連続のタイトル争いを繰り広げているかもしれない。