3月26日、ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チームは、4月5日に三重県の鈴鹿サーキットで開催される2024年F1第4戦日本GPのフリー走行1回目(FP1)に、岩佐歩夢を起用すると発表した。

 大阪府出身の岩佐は現在22歳。2019年に鈴鹿サーキットレーシングスクールフォーミュラ(現:ホンダレーシングスクール鈴鹿フォーミュラクラス/HRS-F)のスカラシップを獲得し、ホンダの若手ドライバー育成プログラムである『ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)』に加入すると、2020年はフランスF4に参戦しシリーズタイトルを獲得した。

 2021年はFIA F3に参戦し、同年よりレッドブルの若手ドライバー育成プログラムである『レッドブル・ジュニア・チーム』にも加入。2022年よりF1直下のFIA F2へステップアップを果たすと、参戦初年度はシリーズ5位、2年目の2023年シーズンは最終戦までタイトル争いを繰り広げシリーズ4位となった。2024年シーズンは欧州をベースとしながら、F1へのステップアップを視野に、国内最高峰レースである全日本スーパーフォーミュラ選手権にTEAM MUGENから参戦している。

 岩佐のF1初ドライブは、2023年11月28日にアブダビのヤス・マリーナ・サーキット行われたF1タイヤ&ヤングドライバーテストだった。その際にはスクーデリア・アルファタウリ(RBの旧称)から参加し、セッション終盤にトラブルでマシンを止めてしまったことから最終アタックは叶わなかったものの、2023年型マシン『AT04』でレギュラードライバーの角田裕毅から0.183秒差となる1分25秒753のベストタイムを記録していた。

「F1の公式セッションに参加できることを大変うれしく思います」と岩佐はコメント。

「F1という世界最高峰レースで勝利を手にし、ワールドチャンピオンで居続けるという自身の『夢』の実現に向かって、母国である日本でその一歩を踏み出せることにワクワクしています。まずは、この挑戦を応援してくださっている皆様に心から感謝を申し上げたいです。公式セッションでは、自身に課されたミッションを着実にこなしつつ、より多くのことを学んでまいります。鈴鹿で皆様にお会いできることを楽しみにしています」

 そしてホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治代表取締役社長は「この度、ホンダのホーム、鈴鹿サーキットで開催されるF1日本グランプリで、F1マシンを操る岩佐選手の雄姿を皆様にご覧いただけることを大変うれしく思っています」とコメント。

「そして、岩佐選手にFP1走行の機会を提供いただいたビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チームおよびレッドブルグループに感謝を申し上げます。岩佐選手には、引き続き『夢』の実現に向かって突き進んでもらい、世界中の若者たちに勇気を与えてほしいと思っています。これからも岩佐選手に熱いご声援をよろしくお願いいたします」

 また、RBのチーム代表を務めるローレン・メキースは「歩夢が日本GPのFP1で我々のマシンに乗ってくれることは、我々にとってとても喜ばしいことだ。昨年末のアブダビでのテストで、彼は初めて我々のマシンに乗り、素晴らしい仕事をしてくれた」と語った。

「それ以降、彼はシミュレータードライバーとしての仕事を担い、ファクトリーでのライブレースサポートも含めて、毎戦チームにたくさんのことをもたらしてくれている。今回のFP1での経験が、彼のドライバーとしての成長に直結するのはもちろんのこと、シミュレーターでの仕事を、リアルの現場で行うことになるので、彼とエンジニアたちとの協力関係がより強固になると信じている」

「FP1では、(角田)裕毅と歩夢という二人の日本人ドライバーが、ホンダRBPTのパワーユニットを搭載したマシンで出走することになるから、チームにとっても非常にエキサイティングなセッションとなるだろう」

 2024年F1日本GPのFP1において岩佐はダニエル・リカルドのマシンに搭乗することになり、RBは角田と岩佐という日本人2名でFP1に挑むこととなる。史上初の春開催となる今年のF1日本GPは、走り始めのFP1から目が離せない展開となりそうだ。